写真=B.LEAGUE

『最強の外国籍選手』に帰化選手という付加価値

昨日、川崎ブレイブサンダースがニック・ファジーカスとの選手契約更新に基本合意したことを発表した。

ファジーカスは2012年に東芝ブレイブサンダース(当時)に加入して来日。初年度から当時のJBLで得点王とベスト5に選ばれ、その後もコンスタントに活躍。Bリーグ初年度の昨シーズンも得点王とリーグMVPを受賞し、『最強の外国籍選手』となっていた。

そのファジーカスは先日、帰化申請が認められて日本国籍を取得したばかり。Bリーグのオン・ザ・コートのルールでは、有力な帰化選手を擁するチームはオン・ザ・コート「1」の時間帯で圧倒的に有利。桜木ジェイアール(シーホース三河)、マイケル・パーカー(千葉ジェッツ)、アイラ・ブラウン(琉球ゴールデンキングス)といった帰化選手が各チームで重宝されている。

川崎もジュフ磨々道を擁していたが、昨シーズン限りで現役引退。帰化選手の不在がどれだけ大きなマイナスになるかを今シーズンに痛感することになった。

もともと、その得点能力だけでどのクラブも欲しがったファジーカスが帰化選手になったのだから、その価値は計り知れない。帰化申請が通った時点で、資金力のあるクラブすべてが獲得に乗り出すと予想されたが、川崎は先手を打って契約更新を実現させた。

もちろん好条件が提示されたはず。ファジーカスに限らず選手の年俸は公表されていないが、もともとの実力と日本での実績はともにトップクラス。これに『帰化選手』としての付加価値があるのだから、リーグ最高年俸をもらっていると考えるのが妥当だろう。

金額面を別にしても、ファジーカスは以前からプレー環境と暮らしやすさの点で、来日してからずっと住んでいる川崎を高く評価していた。「もう川崎は自分の街のようなもの」と語る彼は、新婚の夫でもあり息子が生まれたばかりの父親でもある。チームにも住環境にも不満がないのであれば、このタイミングで移籍する必要はない。

クラブからのリリースの中で、ファジーカスは次のようなコメントを発表している。「来シーズンも川崎ブレイブサンダースでプレーすることにワクワクしています。このクラブでプレーす るのが大好きなので、川崎で長くプレーできて幸せです」

次節からファジーカスは帰化選手として起用できる。日本国籍を取得したことで日本代表入りが取り沙汰されるが、今はBリーグのタイトル獲得に向けて集中すべき時。そういう意味でも、早期に契約をまとめたことで雑念の入り込む余地のない環境が整えられたと言える。