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街全体のサポートを受け、いざプレーオフへ!

球団史上初の東カンファレンス首位通過を果たしたラプターズは、ピック&ロールからのアタックを減らし、今のトレンドに合わせる形で3ポイントシュート重視のスタイルを取り入れ、チームをアップグレードさせた。年間勝利数(59勝23敗)でも球団新記録を樹立し、カンファレンス決勝までのホームコート・アドバンテージも獲得。あとは結果を残すのみとなったラプターズの背中を、行政も力強く後押ししている。

トロント市長のジョン・トーリーは、今シーズンの功績を称え、ウィザーズとのファーストラウンド第1戦が行われる4月14日を『ラプターズの日』に認定。街を挙げて地元の代表をサポートする姿勢を、これ以上ない形で表明した。

今年のファーストラウンドで激突するウィザーズとは、2015年のファーストラウンドでも対戦している。3年前はホームコート・アドバンテージを保持していたにもかかわらず、1勝もできずに終わるスウィープ負けという屈辱を味わった。翌年には初のカンファレンス決勝に勝ち上がるも、レブロン・ジェームズのキャバリアーズに敗れ、昨年はカンファレンス準決勝で再びレブロンのキャブズに煮え湯を飲まされる結果に。

ウィザーズは東8位でプレーオフに勝ち進んだものの、実力から言えばトップ4を狙えるだけのチームだ。ただ、エースのジョン・ウォールが復帰した後も攻守ともに噛み合っていないため、完成度で勝るラプターズが有利。無事に1回戦を突破すれば、カンファレンス準決勝で3年続けてキャブズと当たる可能性が高い。

幸いにして、ラプターズはカンファレンス決勝までホームコート・アドバンテージを持っている。まだ気は早いが、ホームで負けなければラプターズはキャブズにも勝てる、ということだ。トロントは熱狂的なNBAファンが多い都市としても知られ、プレーオフ中のホームゲームの際には、本拠地エアカナダ・センターに入れなかったファンが、会場外に設けられた特設応援席からチームに声援を送るほどの盛り上がりを見せる。

街全体が万全のサポート体制を整えてくれたからには、NBAファイナルまで最大の難関キャブズに勝って三度目の正直』を果たし、期待に応えたい。あとは、それを可能にするだけの力があることを証明するだけだ。