ベン・シモンズ

「成功率が30%でよければすぐにでもなれる」

セブンティシクサーズのベン・シモンズは、以前から課題と言われる3ポイントシュートの習得に時間を割いている。

キャリア2年目までは成功数0本だったが、2019-20シーズンは6本を放ち2本成功させている。208cmというサイズに恵まれた体格を備えるシモンズは、ディフェンス能力にパスセンス、そして自らアタックして得点も奪うことのできる新時代のポイントガードだ。

その彼が唯一欠いているのが3ポイントシュート。『ESPN』によれば、課題克服のためシモンズはスポーツ心理学者のアドバイスを聞いているというが、本人は「そのうち決まり始める」と、さほど深刻に考えてはいない。

また「自分が快適に打てるかどうか次第なところもある」と自己分析する。「何度も練習することも大事。エルボーからフックシュートを決められるのは、何度も練習して自信を持てるようになったからだ。ただ、3ポイントシュートに関しては、そういう状態になっていない。強調しておきたいのは、成功率が30%でよければすぐにでもなれるけど、僕は3ポイントシュート成功率40%の選手になりたいということだ」

「打たない」という選択肢もあるし、これまではそれで一定の成功を収めているのだが、他ならぬ彼自身が習得に前向きだ。それは『完璧な選手』になるために必要な要素だからだろう。

「一生懸命に努力する選手の中には、長所を伸ばすことだけに意識を向ける者もいる。でも僕は違う。スティール、アシスト、ペイント内での得点に関しては誰にも止められない。そこに3ポイントシュートを加えたいんだ」

アテンプトは少なくても3ポイントシュートを40%で決められる選手になれば、彼自身のプレーの幅は広がるし、シクサーズにとってもオフェンスの幅が広がる。『隠し玉』としての長距離砲を身に着けるため、シモンズは今後もコツコツと努力を重ねるはずだ。