『守備のチーム』が痛快な逆転勝利を収めるも……
ジャズは3日のレイカーズ戦に117-110で勝利し、これで3連勝。3月上旬の9連勝が途切れた後に安定感を失ったが、何とか立て直して激戦の西カンファレンスで4位に浮上した。
試合開始からレイカーズの積極的な攻めに圧倒されて0-9と最悪の立ち上がりになるが、リッキー・ルビオが流れを変えた。積極的にシュートを放って前半だけで25得点、若きエースのドノバン・ミッチェルもこの流れに乗ってチームは攻勢に転じ、第2クォーター終盤に逆転する。
ルビオは試合を通じてシーズンハイの31得点を記録。視野が広くトリッキーなパス一本で好機を演出するタイプだけに、得点量産は意外なところ。それでもクイックネスを生かしてレイカーズ守備陣を翻弄し、次々とシュートを沈めて勝利の立役者となった。
Ricky Rubio posts 31 PTS, 6 REB, 8 AST to help the @utahjazz win at home and move up the West standings! #TakeNote pic.twitter.com/n4zp0c8Jah
— NBA (@NBA) 2018年4月4日
レイカーズは司令塔のロンゾ・ボールがひざ痛で欠場。さらにはブランドン・イングラムも欠いて9人で戦わなければいけない状況。スタートダッシュに成功したものの、そこで押し返されてしまうと失速。結局、後半は一度もリードできずに敗れている。
カイル・クーズマは26得点、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープは28得点、ジュリアス・ランドルーは12得点12リバウンド9アシストとトリプル・ダブルにあと一歩まで迫る活躍を見せたが、個々のタレントは活躍してもそれを束ねる司令塔がいない。
3月28日のマブス戦でケガをしてから3試合を欠場したロンゾは、ジャズ戦のチーム遠征に帯同したが、練習には参加せず。まだまだ試合に出られる状況ではないようだ。すでにプレーオフ進出の可能性は断たれており、チームとしてはロンゾに無理をさせるつもりはない。もしかすると、このまま今シーズンは見納めとなる可能性もある。
サンダー、スパーズが相次いで敗れたためにジャズは4位に浮上。9位のナゲッツまで2ゲーム差しかなく油断は禁物だが、激戦の西カンファレンスの4位争いで辛うじてではあるがライバルをリードしているのは確かだ。
指揮官のクイン・スナイダーは勝利に満足していない。スパーズに次ぐリーグ2位の堅守が持ち味だが、司令塔不在のレイカーズに110失点を喫したのは多すぎだと考えている。「勝つために必要なプレーをしたのは良かった。だが、自分たちが本来やるべきディフェンスができていない」と気を引き締める。
ジャズの残り試合は4つ。大逆転でのプレーオフ進出をあきらめないクリッパーズ(3日にはスパーズを破った)、プレーオフ進出を決めたとはいえ格上のウォリアーズとブレイザーズ戦が含まれており、4位を守るには最低でも3勝1敗でいきたいところ。プレーオフ1回戦をホームで開催できるかどうかは、堅守をベースにしたスタイルを貫けるかどうかにかかっている。