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自分にマークを引き付けてパスを出す視野の持ち主

ナゲッツのニコラ・ヨキッチが、50年ぶりの快挙を達成しようとしている。

このところNBAのトレンドと言えば、ビッグマンでもシュートレンジが広く、ペリメーターシュートや3ポイントシュートを得意とする選手。だがヨキッチは、それとはまた異なるタイプの『進化型ビッグマン』であり、アシストを量産できる広い視野を備えている。

サイズを生かした得点とリバウンドは当然として、相手がダブルチームに来ると冷静にパスをさばく。こうして今シーズンのトリプル・ダブル8回、1試合平均6.0アシストを記録している。

現代のNBAでは、ビッグマンであってもプレーメークに関与する選手は増加傾向にある。多様性に優れるビッグマンの代表格として知られるヨキッチの平均アシストは、1967-68シーズンにウィルト・チェンバレンが記録した8.6アシスト以降、センターでは最多の数字だという。

現在ナゲッツは、西カンファレンス8位以内に滑り込むため負けられない戦いを続けている。今週の半ばからはプレーオフ進出を争うクリッパーズ、ティンバーウルブズ、トレイルブレイザーズと続けて対戦する。ここにきてポール・ミルサップの状態も上がり始めただけに、5年ぶりのプレーオフ進出を実現させるためにも、ヨキッチのプレーメークが大きな役割を担うことになりそうだ。