フィニッシュの形を問わない強みを発揮
先週末、シーホース三河は横浜ビー・コルセアーズに2連勝した。第1戦で24得点、第2戦で27得点を挙げた金丸晃輔の得点力は、言わずもがな三河の強力な武器の一つだ。
第1戦の前半は無得点。ところが後半だけで24得点を決めて勝利の立役者となった。爆発するまでに時間はかかったが、鈴木貴美一ヘッドコーチに迷いはなかった。「必ず入ってくると信じていたので、このくらいだったらまだ我慢してもいいかなと。彼のシュートが入らないで縮められましたが、極端に言えば、同点になるまで絶対大丈夫だと思いました」という指揮官の言葉からは、金丸の得点能力に対する揺るぎない信頼がうかがえる。
その言葉を伝えると金丸は「うれしいですね。空いたら打てとはずっと言われていますし、本当にダメな時は代えられると思うので」と指揮官の信頼に見事応えたことに満足気だった。
完全に波に乗った最終クォーター、金丸はキャッチ&シュートだけでなく、ポストプレーや合わせのプレーなど多彩な形で得点を量産。フィニッシュの形を問わないことが、金丸のスコアラーとしての長所であり、守る側としたら厄介なところだ。
「シュートが入ると気持ちも楽になります。シュートタッチも良くなってきたので、ポストもやろうかなという感じでした」と金丸。「ポストプレーは最初からはやらない」ということなので、ポストプレーをする時は気持ちに余裕があり、乗っている時ということのようだ。
「いくらケアをしても、身体が重たい時は重たい」
結果を残し続けている金丸だが、「長い時間出た試合がちょっと続いたので、ぶっちゃけ疲れてます」とコンディション調整の難しさも明かしている。ダブルオーバータイムの末に勝利した滋賀レイクスターズ戦では41分間の出場。ほとんどの試合でプレータイムは30分を超えている。
「温泉に行ったり、平日は疲労回復に徹しています」と話す金丸だが「いくらケアをしても、身体が重たい時は重たいです。リーグ戦中にコンディションを崩す時があるじゃないですか、ちょうど今がその時期です」と、やはり難しさもあるようだ。
「模索して7年たちますが、いまだにこれをやれば疲れがグッと取れるというものは見つかっていない」と金丸は漏らしている。Bリーグになって試合数は増えた。シーズン終盤戦に入り、ここからは疲労をいかに抜くかも『戦い』の一つになってくる。
中地区首位を独走する三河は早ければ明日にでも地区優勝が決定する。第1シードを確保するためには金丸の力が必要だが、チャンピオンシップ出場を争う他のチームに比べれば、プレータイムの調整はしやすいだろう。悲願の優勝を果たすには、金丸をベストコンディションに仕上げることが求められる。
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