石谷聡

「自分が持っているもの全て出す」

京都ハンナリーズは今日、石谷聡の獲得を発表した。

石谷は福岡県出身、35歳のポイントガード。中村学園三陽から福岡大へと進み、ドラフトにはかからず練習生としてライジング福岡に入団。以後、青森ワッツで1シーズンプレーしたことを除けば福岡で11シーズンを過ごした生え抜き選手だ。Bリーグでは3部からのスタートとなった福岡を一度はB1まで引き上げ、経営難に陥って主力選手が次々と去った後もチームを支え続けた。

もうベテランの年齢だが身体能力に衰えは見られず、昨シーズンのB2では27試合に出場。平均出場時間23.2分、6.9得点、3.5アシストはすべてキャリアハイの数字。福岡でB1に臨んだ2018-19シーズンは経営危機が表面化してチームはガタガタの状態となったが、石谷はそれでも「成績が出ないのは僕たち現場側の責任」と、最後までベストを尽くした。

11シーズンを過ごした福岡を離れるにあたり、石谷は次のようなコメントを残している。「いろんなことがあり、いろんな経験をさせてもらい、たくさんの人と出会い、良いことも悪いことも含め今は全てがいい思い出ですし、感謝の気持ちでいっぱいです。今の僕があるのはこのチーム、福岡という街、そして応援してくれる皆様がいたからです」

新天地は京都。中村太地に村上直、綿貫瞬、岡田優介の退団でガード陣が手薄になっており、さらには絶対的エースだったジュリアン・マブンガも富山に移籍。戦力的には厳しいことが予想されるだけに、粘り腰のディフェンスで相手の流れをかき乱し、落ち着いたゲームメークのできる石谷にかかる期待は大きい。

「京都という素晴らしい場所で新たにシーズンを迎えることができることを嬉しく思います。自分が持っているもの全て出してチームの勝利に貢献できるよう頑張ります」と石谷はコメントしている。