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「余計なことを考えれば、そこに疑念が生じる」

ニックスのエースとなったクリスタプス・ポルジンギスは、今シーズン開幕からキャリアハイペースでスタッツを上げ、オールスター初選出も果たす大活躍。チームにも5シーズンぶりのプレーオフ進出を狙う勢いがあった。

ところが、2月6日のバックス戦で左ヒザ前十字靭帯断裂という重傷を負い、戦線を離脱。ポルジンギスを失った時点でプレーオフの夢は潰え、その後は1勝12敗と全く良いところがないシーズン終盤戦となっている。ポルジンギスの復帰は早くても来年の2月になると言われている。

ヒザはアスリートにとって生命線とも言える箇所。近年はリハビリやトレーニングの効果も上がり、前十字靭帯断裂から完全復活を果たした例も少なくない。とはいえ、ポルジンギスが再びNBAのスター選手として返り咲くには、今後長く、辛いリハビリを耐え抜かなければならない。

そのポルジンギスに、バックスのジャバリ・パーカーがエールを送った。パーカーは、ここ3年間で2度も前十字靭帯を断裂し、2度続けて復帰を果たした選手だ。昨年の2月8日にケガをしてから約1年に及ぶリハビリをこなし、2月2日に復帰した。

パーカーは、同じケガをした選手だからこそ理解できる苦しみを誰よりも分かっている。そして、『New York Post』の取材に応じた際、リハビリを続けるポルジンギスにエールを送った。「自分が歩んできたキャリアを思い出し、自分が何者であるかを考えるべきだ。コントロールできないことを考える必要はない」

「余計なことを考えれば、そこに疑念が生じる。自信を失うぐらいなら、外部の助言なんて必要としなくていい。平静さを保ち、慎重に。その上で、自分を鼓舞しながら前に進んでほしい」

ニックスはポルジンギス中心のチームに舵を切ったばかりで、エースの周囲を支えられる若手は成長段階にいる。残念ながら今シーズンは上を目指すのではなく、若手に経験を積ませて育てることに。そうして周囲を固めた上で、ポルジンギスには万全の状態で戻ってきてもらいたい。