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ウェストとベルが不在のフロントコートで主役に

連勝を17まで伸ばしたロケッツの影に隠れてはいるものの、王者ウォリアーズはオールスターブレーク明けから7連勝を記録している。

3月8日のスパーズ戦では、ステフィン・カリーが右足首を再び捻挫して離脱したが、それでもチームは110-107で勝利した。カリーが不在でも、3人のオールスター(ケビン・デュラント、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーン)がいる以上、大崩れすることはない。だが、この連勝を支えている影の主役は、球宴後からスターターに起用されているジェベール・マギーだ。

喘息持ちのマギーは、1試合平均して20分以上に出場することは少ない。スパーズ戦では17分の出場だったものの、ラマーカス・オルドリッジとチェスのような心理戦をやってのけた。

第1クォーター序盤、オルドリッジへの守備でファウルをコールされたマギーは、直後オルドリッジのジャンプショットをブロックで阻止。試合中にオルドリッジのプレーのリズムをつかんだ結果、第2クォーターにもフックショットを阻み、ペイント内を守り続けた。

結果的にオルドリッジは30得点17リバウンドの活躍を見せたが、もし序盤にマギーとのマッチアップで苦しんでいなかったら、チームの連勝は止まっていたかもしれない。そのマギーは、17分の出場でフィールドゴール8本中5本の13得点7リバウンド4ブロックで勝利に貢献。第1クォーターには試合のハイライトに数えられた豪快なワンハンドダンクも披露した。

試合後、スターターとベンチ出場との違いについて聞かれたマギーは、「先発の時には、ベンチ出場の時より早めにエナジードリンクを飲むことかな」というジョークで返し、笑いを誘った。

もしマギーがいなかったら、デイビッド・ウェストとジョーダン・ベル不在のフロントコートは崩壊していたかもしれない。カリーが安心して休める環境もそうだが、プレーオフを勝ち抜く上で必要なウェストとベルが復帰を焦らなくても大丈夫なだけの選手層こそ、ウォリアーズの真骨頂と言える。