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年間1700分というプレータイムの設定を上回るか

オールスターブレークを30勝28敗で迎えたヒートは、現在東カンファレンス8位につけている。9位ピストンズとはわずか1.5ゲーム差だが、ドウェイン・ウェイド復帰による勢いもあり、2年ぶりのプレーオフ進出を十分に狙える状況にある。

これからは1試合1試合が大きな勝負になるため、チームはできるだけローテーションに変更を加えず、固定されたメンバーで戦う傾向にある。現在のヒートで言えば、先発のジョシュ・リチャードソン、ジャスティス・ウィンズロウ、ハッサン・ホワイトサイド、タイラー・ジョンソン、ゴラン・ドラギッチの先発に加えて、セカンドユニットのウェイン・エリントン、ウェイド、バム・アデバヨ、ジェームズ・ジョンソンの9名だ。

現在肩の負傷で離脱中のケリー・オリニクは、復帰後ウェイド、エリントン、アデバヨ、ジョンソンと出場時間を争うことになる。セカンドユニットの活性化に必要な競争なのだが、オリニクの場合、契約に含まれているボーナスを得られるかが話題になっている。

昨年のオフにヒートと4年5000万ドル(約54億円)の契約を結んだオリニクの契約には、年間1700分の出場時間を超えれば100万ドル(約1億1000万円)の出来高ボーナスが発生するオプションが含まれている。年間1700分という数字は、セルティックスに所属した昨シーズンに記録した1538分というキャリアハイを上回るもので、オリニクは現在までに54試合に出場し、1263分の出場時間を記録している。

今シーズンのオリニクの平均出場時間は1試合23.4分。オールスターブレーク後に復帰し、欠場前と同じだけの出場時間を得られれば、残り24試合で出場分数500分は軽く超えるが、そのためにはローテーションに入らなければならない。

『Sun Sentinel』からボーナスについて聞かれたオリニクは「もらえたらうれしいけれど、気にしてはいない。自分にやれることをやるまでだよ」と答えた。「誰だってチームの成功に役に立つためにプレーしたいと思うもの。チームの勝利に貢献するためにプレーしたいんだ。その上でついてくるものは、自然とついてくる」

そもそもこのボーナスは、ヒートがオリニクにコンディションに対する意識を高めてもらうためにつけたもの。ヒートはセカンドユニットを支える貴重なロールプレーヤーとして、オリニクに大きな期待を寄せている。オリニク自身も、キャリア最多となる年間76試合には出場したいと思っているはずだ。

最優先されるべきはチームの勝利とプレーオフ進出、その次に自身の出場機会という順番にはなるものの、オリニクがチームの目標達成に貢献し、ご褒美のボーナスを得られるかどうか、後半戦のプレーに注目したい。