安藤誓哉はフェイスガード初体験も冷静沈着に勝利に貢献「邪念ゼロの無心で」

2018/02/15
Bリーグ&国内
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文・写真=鈴木栄一

満身創痍のアルバルク東京を救う安藤の早期復帰

2月11日、アルバルク東京は本拠地アリーナ立川立飛での川崎ブレイブサンダーズとの第2戦に86-54で快勝した。前日には同じ川崎相手に、第1クォーターでいきなり35失点を献上するなど自慢の堅守が崩壊。65-94の大敗を喫していたが、わずか一晩でディフェンスを立て直しており、難敵揃いの東地区において首位に立つチームの実力を証明した。

この川崎との強豪対決の前、A東京は安藤誓哉と小島元基の司令塔コンビ、馬場雄大が故障離脱。ザック・バランスキー、アレックス・カークもコンディションは万全でなく練習への参加を見送っていた。さらに田中大貴、竹内譲次は日本代表の合宿に参加しており、チーム練習もこなせない満身創痍の状態だった。

そんなチームの危機を受けて、1月20日の京都戦で左頬と鼻を骨折していた安藤が2月17日の復帰予定を前倒しして戻ってきた。10日の試合こそ2得点に終わったが、11日は11得点4アシストといつも通りのプレーを披露。特に第1クォーターで7得点を稼ぐなど、16-13とリードして終えることで試合の流れを作るのに大きな貢献を果たした。

安藤は復帰を早めた背景をこう語る。「チーム状況を見てというわけではないです。僕がいなくてもアルバルクが強いことが分かっています。ただ、自分が出てチームにプラスになればと、少しリスクはありましたけど受け入れて出場することにしました」

初めてのフェイスガードは「チームカラーの黒で」

故障箇所を保護するため、自身初というフェイスガードをつけた点については「最初は少し違和感はありましたが、プレーしている時は気になりませんでした」と問題なし。ちなみに、「オールハンドメイドで、サイズも顔に合うようにしっかり作ってもらいました。色は透明から黒かで迷ったんですけど。最近、黒が流行っていますし、チームカラーでもあるので黒にしました」という特注品だ。

ただ、いくらフェイスガードを装着しているとはいえ、故障を悪化させることへの不安はなかったのか。この点について尋ねると、安藤は「邪念ゼロで、無心で行とうと決めていました」と言う。そして、「不安があるようだったら、コーチからはやって欲しくないと言われていました。自分も少しでもそういう気持ちが出たら辞めようと思っていました」と、無理をしたわけではないと念を押す。

個人のパフォーマンスについては、「復帰明けだからかは分からないですが、合わせのパスなどで反省する部分がありました。ただ、トレーニングはしっかりやっていたので地に足は着いていたと思います」とブランクを強く感じることはなかった。

司令塔として周囲とコンビネーションを合わせる時間が十分になかったことにも不安はなかったと言い切る。「みんな、それぞれ自分の役割を分かっている。ディフェンスの確認さえしっかりすれば、アルバルクの選手なら大丈夫。みんなやるべきことをやってくれると信じています」

「チーム一丸となって激しく戦うことの大切さ」

見事にリベンジを果たしたA東京だが、安藤は「ディフェンスの激しさ、それしかないです。昨日から戦術はほとんど変わっていないです」と、チームの持ち味である攻守におけるインテンシティを取り戻せたことが第2戦での勝利を呼んだと強調する。

今シーズンいまだに連敗がないチームの底力を再確認できた一方で、「2日目できるんだったら、初日からやらないといけない。難しいことですけど、2戦続けてチーム一丸となって激しく戦うことの大切さを再確認しました」と課題も感じる2日間だったと振り返る。

今週末に戦う千葉とは、前回のホームゲームでは56点、49点と2試合続けてロースコアに抑え込んで連勝を達成した。しかし、今回の舞台である敵地の船橋アリーナで激突した11月11日、12日は、12日こそ77-67で勝利しているが、11日は59-95で大敗している。

「ベースはいかに守備で激しくできるかです」と安藤が語るように、川崎での収穫と課題をしっかり生かせるかが、A東京が地区首位固めをできるかどうかのカギとなる。