NBA

慎重論も根強く、再開に当たっての対策は必須

アメリカは新型コロナウイルスで大きな被害を受けたが、一部の州では経済活動が再開されつつある。ドナルド・トランプ大統領は「経済再開の段階に入っている」と語り、ロックダウンは段階的に解除されている。NBAチームのいくつかは選手の個人練習を再開させた。

NBAは選手から感染者が出た3月11日に2019-20シーズンを無期限で中断したが、その後は再開に向けた方策を探り続けてきた。『The Athletic』は、リーグが今後2週間から1カ月以内に結論を出す予定と報じた。

シーズン中断の決定以後、何らかの判断について具体的な日時が明らかになったのは今回が初。NBAコミッショナーのアダム・シルバーは、社会情勢を見定めた上で答えを出す、または結論を出せる段階にいないと発言してきたが、『The Athletic』によれば、リーグ理事会で今シーズン再開に関する決断時期を示したという。

今のところシーズン再開に向けて調整していると見られるNBAは、ディズニーリゾートがあるオーランド、もしくはカジノリゾートがあるラスベガスにチームを集結させるセントラル開催で、無観客での試合を実施する考えだ。

ただ、何よりも優先されるべきは人命だ。十分な検査体制、感染予防策が講じられると判断できなければ、シルバーも簡単にはシーズン再開を決められない。選手や関係者の中にも、再開に慎重論を唱える者は少なくない。

リーグがシーズンを再開させるつもりなのは間違いない。それにあたり、どのような対策を打ち出し、どういう結論を下すのか、今しばらく待ちたい。