レジー・ミラー

ジョーダンのライバルのうちの一人

先日NETFLIXで公開されたマイケル・ジョーダンとブルズの1997-98シーズンを追ったドキュメンタリー『The Last Dance』が大きな話題を呼んでいる。

6度チャンピオンになったブルズとジョーダンの前に敗れ去ったライバルは多く、ペイサーズのレジー・ミラーもそのうちの一人だ。選手の多くは現役時代のライバルとも引退後は全てを水に流し良好な関係を築くものだが、ミラーの場合はそうではない。

ミラーは87年にドラフト全体11位でペイサーズに入団し、シューティングガードとして18シーズンプレーした。3ポイントシュートが得意なシューターとして活躍しオールスターには5回選出され、オリンピックアメリカ代表にも選ばれた。ミラーの背番号31番はペイサーズで永久欠番になっている。

4月20日『The Dan Patrick Show』に出演したミラーは、当時ライバルだったジョーダンに今ばったり会ったとしたらどうすると質問され、しばらく考えたあとにこう答えた。

「会ったら殴るかもしれない。僕らは相当やり合っていたからね」

ペイサーズでプレーしていたミラーにとってジョーダンは最大の壁だった。98年にはカンファレンスファイナルでブルズと対戦したが3勝4敗で敗退。ミラーはこの年のペイサーズがブルズより良いチームだと確信していたため、この敗退が辛い思い出として今も残っているという。

また、ミラーは具体的な内容は明かさなかったが、ジョーダンとはコート上で激しいトラッシュトークをしていたと話した。試合中熱くなり悪意のある言葉を放ってしまったことに後悔はあるが、ジョーダンも同じことをしていた。

ただ、ミラーはコート上で起こったことを根に持ってはいない。ライバルとの複雑な関係を吐露したミラーだが、ジョーダンを心から尊敬しているし、彼が『GOAT(史上最高)』だと考えていると話した。ただ、ブルズとの対戦では常にジョーダンとマッチアップしライバルとして切磋琢磨したミラーには複雑な想いがあるのだ。