ドック・リバース

ガーネットの式典での再会を実現させられるか

現在クリッパーズを指揮するドック・リバースは、以前セルティックスのヘッドコーチを務めた。

リバース時代のセルティックスと言えば、2007年の夏にトレードでケビン・ガーネットとレイ・アレンを獲得し、ポール・ピアースとのビッグ3を結成したシーズンが真っ先に浮かぶというファンは多い。

同年のセルティックスは、ビッグ3効果により22年ぶりの優勝を果たした。ピアース、ガーネット、アレンがチームにもたらした影響は予想以上で、このシーズンをきっかけに、「優勝するにはスター選手3人が必要」という風潮がリーグ内に出来上がったと言っても過言ではない。

名門の姿を取り戻したセルティックスだったが、2012年のオフにビッグ3は解体されることになった。その理由は、フリーエージェントの資格を得たアレンが退団を決意し、ライバルチームのヒートに移籍したからだ。

当時のヒートには、レブロン・ジェームズ、ドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュというオールスターが在籍し、彼らは『スリーキングス』と称賛された。アレンは、前年の2011-12シーズンのプレーオフ、カンファレンスファイナルで敗れたチームへの移籍を決断したことでピアース、ガーネットらの怒りを買い、それから彼らの関係はギクシャクしたままだ。

その後、ピアースとは雪解けしたものの、当時のセルティックスの主力たちとは、公の場で顔を合わせていない。この軋轢に関して、リバースは「自分にも責任がある」と、ビデオチャットでのインタビューで後悔の念を口にした。

「あの当時のセルティックスが強かった理由は、とにかく選手たちが負けん気が強くて、全員が一丸となってやっていたから。(アレン問題が解決しないのは)同じ理由からだ」

「私にも責任がある。ポールの(セルティックス)永久欠番式典にレイを参加させられなかった。レイも参加すべきだったと心から思う。彼を出席させようとしたんだ」

だがリバースは、同じ過ちを繰り返さないとも主張。ピアースと同様にセルティックスの永久欠番入りが決まっているガーネットの式典に、アレンを参加させたいと述べた。

「ケビンのジャージー式典にレイが出席したら、とても素晴らしい。(アレンの出席は)本当に感動的なものになる。彼自身も、観客から称えられて驚くだろう」

新型コロナウイルスの影響により、NBAは2020-21シーズン開幕時期を年末にするという噂もあるため、ガーネットの式典の日程にも影響が出るだろう。ただ、その分時間が取れるのも事実。ここはリバースが橋渡し役となって、TDガーデンでのガーネット、アレン、ピアースの再会を実現させてもらいたい。