三屋裕子

「あらためて万全の準備を進めていきたい」

東京オリンピックの『1年程度の延期』が決まったことで、日本バスケ界も大きな影響を受けることになる。オリンピックには5人制と3人制、男女の計4チームが参加するはずだった。このうち、3人制の女子だけが開催国枠での出場権を与えられずに、予選に出場することになっていたが、その予選も新型コロナウイルスの影響で延期されたままとなっている。

日本バスケットボール協会はこれから、1年後の大会に向けた仕切り直しを求められる。そのトップである三屋裕子会長がコメントを発表した。

「日本時間3月24日の夜、東京2020オリンピック競技大会の開催延期が決定しました。今年の夏、オリンピックをきっかけに日本のバスケットボール界がさらに飛躍していくことを思い描いていただけに、今回発表を受け、私自身も正直なところ、多少動揺する気持ちがありますし、選手たちにも複雑な思いがあると思います。しかし、人々の健康がなければスポーツをすること、観ることを含め、スポーツのもつ豊かさを楽しむことはできません」

「私ども日本バスケットボール協会といたしましては、この決定を受け止め、あらためて万全の準備を進めていきたいと思います」

「私たちはこれまで、様々な困難に立ち向かい、打ち克ってきました。明けない夜はありません。バスケットボール日本代表チームの ニックネームである『AKATSUKI』の名のとおり、日本のバスケットボール界はこれからが夜明けです。これからも変わらずバスケットボールで日本を元気にすることを考え続け、東京2020オリンピックでの活躍を目指してまいります」

「バスケットボールファンの皆様をはじめ、すべてのステークホルダーの皆様におかれましては、引き続き、日本バスケットボール界に対するご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」

三屋会長はもともと、1984年に行われたロサンゼルスオリンピックにバレーボールの日本代表選手として参加し、銅メダルを獲得したオリンピアン。だからこそオリンピックへの思い入れは特別な思いがあり、日本バスケットボール協会の会長となって様々な立て直しを先頭に立って行う原動力もそこにあったはず。自国開催のオリンピックという大きな目標に向けた様々な準備をやり直すには多大な労力が必要となる。それを成功させるには、引き続き三屋会長の強力なリーダーシップが不可欠となる。