WCプレビューvol.17福岡第一(福岡)井手拓実&バムアンゲイ・ジョナサン「勝ちと負けでどれだけ違うかは知っている」

2017/12/16
プレーヤー
950

取材・写真=古後登志夫 構成=鈴木健一郎

昨年はインターハイとウインターカップの2冠を達成した福岡第一。勝利の味しか知らないチームは今年、勝てなくなって苦しんだ。インターハイ4強は十分な結果であるはずだが、今の選手たちは『昨年2冠のチーム』という大きなプレッシャーに直面している。ただ、インターハイを経た今の彼らは、負けることを経験して精神的によりタフになろうとしている。井手拓実とバムアンゲイ・ジョナサン、3年生の2人に最後の大会への意気込みを聞いた。

[INDEX]ウインターカップ2017プレビュー 出場校インタビュー

インターハイの悔しい負けから『立て直し』

──ウインターカップ開幕を前にした今のチーム状況を教えてください。

井手 インターハイが終わって、一度とてもチーム状態が悪くなってしまいました。試合中のプレーのことを指摘する言い方が強くなりすぎて、チームとしてすれ違うというか、仲間同士で揉めるようなこともありました。でも、そこから立て直して今はやってきています。

──バム選手もその揉め事には入っていた?

バム 僕は止める側でした。それでみんなにアドバイスしました。

井手 一度悪くなった後は、バスケットだけじゃなく普段の生活から見直そうと話し合って、そこからは徹底的にここまでやってきました。

──ウインターカップの予選では福岡大附属大濠に負けています。65-76というスコアでしたが、どんな負けでしたか?

井手 自分たちのミスです。全然負ける試合ではありませんでした。先生からずっと「負ける試合は自分たちのミスから」と言われていたにもかかわらず、ウインターカップ予選で同じようにミスしてしまいました。やはり、そういうミスをなくすことでチームは強くなると思います。

──去年の優勝チームということで、プレッシャーがあったのでは?

バム プレッシャーはなかったです。ウインターカップが最後の試合なので絶対に優勝します。

──去年の優勝メンバーの多くが卒業して新チームになりました。2人は先発として、この1年でどんな部分が変わってきましたか?

井手 インターハイではセンターにボールが入らなかったり、シュートの確率が低かったので、インターハイが終わってからもう一度それぞれの役割をしっかり判断しました。自分もポイントガードだけじゃなく、先生からも「点数を取りに行け」と言われていて、積極的に得点を取りに行くガードに変わってきているつもりです。

バム インターハイでは僕のミスが多かったです。リバウンドもあまり取れなかったです。先生からはセンターだけに任せないで全員でリバウンドを取れと言われますが、僕は試合の中で休まず動き続けることを意識しています。シュートもウインターカップに向けてうまくなってきたとは思いますが、まだまだです。

井手「大濠と明成には絶対に負けたくない」

──過去2年も全国大会に出て、去年はベンチからではあっても優勝を経験して、今年はインターハイで負ける悔しさも味わっていますが、特に自分に影響を与えた経験は何ですか?

井手 やっぱり去年のインターハイ決勝、ウインターカップ決勝です。決勝まで来て勝つのと負けるのとでは、自分たちの気持ちも大きく違います。それに応援してくれている周りの方々や、ずっと指導してくれる先生だったり、そういう人たちへの恩返しができるのとできないのでは大違いです。負けるとそれができなかったという悔しさが大きいです。決勝での勝ちか負けかでどれだけ違うのか、それは知っているつもりです。

バム 僕はDRコンゴから来て、バスケ部の練習はずっと楽しかったです。走るのは好きだからずっと走っていたし、リバウンドとディフェンスは日本に来てそれまでよりずっとうまくなったと思います。日本に来た時には日本語が全然しゃべれませんでしたが、井手やチームメートがいっぱい教えてくれました。

──ウインターカップで対戦するであろう相手でライバル意識を持っているのは?

井手 大濠と明成ですね。明成はインターハイで悔しい負け方をしています。アレク(相原アレクサンダー学)や八村(阿蓮)を止められなかったり、自分たちのオフェンスをしっかりできなかったりして、負けてしまいました。大濠は同じ福岡でお互いに高め合ってきたライバルチームで、だからこそ絶対に負けたくないです。

バム 僕は大濠の(井上)宗一郎。リバウンドでは絶対負けたくないです。今までもリバウンドでは負けていないですが、試合に負けているので。

バム「最後の大会も、ディフェンスとリバウンドを」

──ウインターカップに向けて平日にも練習試合を組んでいるそうですね。気持ちは高まっていますか?

井手 僕は試合の方が楽しみです。ウインターカップではこういう遅い時間に試合をすることもあるし、良い経験になると思います。

バム 僕も練習より試合の方が楽しいです(笑)。

──ウインターカップに向けた対策は?

井手 練習のやり方はずっと変わっていませんが、インターハイが終わった後に中村和雄先生に来ていただいて、そこで自分たちのオフェンスやディフェンスをもう一度確認しました。今はそれを突き詰める練習をずっとやっています。

──最後にあらためてウインターカップの意気込みを聞かせてください。

バム 高校最後の大会も、ディフェンスとリバウンドをやります。走るのも頑張ります。

井手 高校最後の大会なので、もちろん優勝して終わりたいです。自分たちの堅いディフェンスから速いオフェンスへの展開に注目してください。