ミルズ「全員が彼の話に集中している姿は良い光景だった」
NBA選手時代に1000勝を達成したティム・ダンカンが、3月3日に『ヘッドコーチ』として初勝利を手にした。
グレッグ・ポポビッチが個人的な事情により指揮を執れなかったため、アシスタントコーチのダンカンが敵地でのホーネッツ戦で初采配を振るい、スパーズが104-103で勝利した。
試合後に取材に応じたダンカンは、指揮官としての初陣を「素晴らしい試合だった。リードを5点に広げられた時点で、このままいけると思った」と振り返った。
代理とはいえ実際に試合を任されたからには、名将ポポビッチの後継者候補に名前が挙がることになる。だがダンカンはヘッドコーチとしての道を歩む考えはないようで「ポップはすぐに戻ってくるし、これは彼の仕事だよ」と答えた。
現役時代のダンカンとプレーしたパティ・ミルズは、『コーチ・ダンカン』の手腕を絶賛。「今日がヘッドコーチとして初めての試合とは思えない。他のコーチからも支持されていて、ベンチでの存在感もある。彼はとても落ち着いていて建設的な意見を言ってくれるから、みんな彼の話を聞く。それに彼自身は選手でもコーチでも、あまり変わらないね。いつも思いやりがあって、質問したらすぐに答えが返ってくる。全員が彼の話に集中している姿は良い光景だったよ」
チームのリーディングスコアラーのデマー・デローザンは、ラプターズ時代にダンカンと対戦経験がある選手。その選手がベンチからチームを指揮する姿に、「ティムと対戦した自分のような選手が、彼と同じハドルにいて、コーチとしての彼の話に耳を傾けるのは面白い経験。素晴らしかったよ」と語った。
ダンカンは他のアシスタントコーチの仕事ぶりを称え「自分は叫んでいただけさ」と謙遜したが、ヘッドコーチ姿も板についていた。この経験が彼の今後のキャリアにどのような影響を与えるのか、先の展開が楽しみだ。