取材=小永吉陽子 文=鈴木健一郎 写真=野口岳彦

前日練習ではポジティブな気迫を見せる

ワールドカップ1次予選を戦うバスケットボール男子日本代表。初戦のフィリピン戦を落とした後、今日は第2戦のオーストラリア戦に臨む。試合翌日の飛行機でアデレートへ移動。フィリピン戦で持てる力を出し尽くした後の乗り継ぎ便での移動はハードだったが、試合会場となるチタニウム・セキュリティ・アリーナで行われた練習では、強豪オーストラリアに一泡吹かせてやろうというポジティブな気迫が見えていた。

馬場雄大は「移動はキツかったですけど、空き時間でみんなちゃんと回復したと思うので大丈夫」と元気そう。立ち上がりが低調だったフィリピン戦の反省から「最初からガツンと入っていかないといけない」と気合い十分だ。

アジアカップで他を寄せ付けず優勝した強豪オーストラリアに対しては「フルメンバーじゃない中でも身体もあるし、アグレッシブに攻めてくるところがあるので、アウェーだからと言って受け身にならず、思いきり勝つためにプレーしたい」と強気。「自分たちはディフェンスからやるチームなので、相手のオフェンスにかき回されずに、自分たちのやるディフェンスを明確にして、そこから走るバスケを展開したい」と意気込みを語った。

張本天傑「どうにかして、死に物狂いで」

フィリピン戦では要所で良い働きを見せた張本天傑。初戦で11分半だったプレータイムが伸びると予想されるが、張本は自身のやるべきプレーを明確に描いている。

「自分たちより身長が高くてフィジカルが強い相手で、アジアカップでやられたのがリバウンドなので、どうにかして死に物狂いで、まずはボックスアウトから。リバウンドがトントンだったら良いゲームができるはずなので、まずはゴール下でリバウンドを取らせないこと。自分を犠牲にして味方に取らせるような動きをします」

その点で張本は肝が据わっている。「考えすぎると空回りしてしまうタイプなので、自分のやるべきことだけに集中します」と言い切った。ゴール下で身体を張る仕事人は、オーストラリアを相手にしても臆することなくハッスルしてくれるに違いない。

オーストラリア戦は現地19時、日本時間17時30分にティップオフとなる。