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精神的支柱が復帰したクリッパーズが粘るウィザーズを撃破

4月3日にステイプルズ・センターで行なわれたウィザーズ戦で、ブレイク・グリフィンが昨年のクリスマスゲーム(レイカーズ戦)以来となる復帰を果たした。

昨年末のレイカーズ戦で左大腿部を負傷したグリフィンは、今年の1月下旬、遠征先でチームスタッフと食事中に口論の末、暴行を加え、自らの右手を骨折。復帰を大幅に遅らせた。本人が軽率な行動を猛省したのは当然だが、この事態を重く見たチームは、グリフィンに4試合の出場停止処分を科している。

もっとも、この騒動があってもチームリーダーのクリス・ポールを中心に団結したクリッパーズは、攻守の要であるグリフィン不在の間に30勝15敗と大きく勝ち越し、プレーオフ進出を確定させた。ポールは欠場を続けるグリフィンについて「チームに必要な存在」と言い続け、頼れる相棒の復帰を持った。

精神的支柱の復帰で勢い付いたクリッパーズは、第1クォーター開始から16-6のランを決めて早々にリードを2桁に拡大。ハーフタイムの時点でも60-49と10点以上の点差を維持する。

しかし、プレーオフ争いに踏みとどまりたいウィザーズも簡単には引き下がらず、第3クォーター開始から連続10点を奪われる猛追に遭うが、この日のクリッパーズは慌てることなく、ベンチメンバーを含めたチーム一丸の戦いで再びウィザーズを突き放す。

第4クォーター、シックスマンとしてチームを支えるジャマール・クロフォードが要所で3ポイントシュートを成功させ、残り3分47秒の時点で104-92。ただ、それでも勝負を決めるには十分ではなかった。ジョン・ウォールに3本の3ポイントシュートを連続で決められ、残り47秒の時点で3点差(107-110)に詰め寄られる。

しかし、ウィザーズは敵地5連戦の最終戦ということもあり、余力がなかった。最後はタイムアウト後のプレー再開でポールが3ポイントシュートを決めると、続くウィザーズの攻撃をきっちり止める。こうしてクリッパーズが激闘を制した。

復帰戦を勝利で飾ったグリフィンは、25分の出場で6得点5リバウンド4アシストを記録。試合後「リズムは良くなかった」と話したものの、クリッパーズにとって彼の戦線復帰は精神的に大きなプラスになったようだ。ポールは相棒について「ディフェンスを向上させてくれるし、チームに自信を与えてくれるんだ」とコメントしている。

アウト・オブ・バウンズを避けようと体を張るブラッドリー・ビール。ウィザーズは粘り強く戦うも、作戦ミスもあり勝利には至らなかった。

ウィザーズはここ7試合で2勝5敗とプレーオフ争いでずるずると後退している。第3クォーター開始から連続10点を奪い、試合の流れを一気に引き寄せたに見えたが、ここで犯した作戦ミスが痛かった。

クリッパーズのペースを乱そうと、フリースロー成功率の低いデアンドレ・ジョーダンに故意にファウルを仕掛けるも、思惑に反してジョーダンは2本中1本のフリースローを成功させる。このプレーでクリッパーズは息を吹き返してしまったのだ。


4月3日の試合結果
ペリカンズ 106 87 ネッツ
ホーネッツ 103 112 キャバリアーズ
サンダー 110 118 ロケッツ
マーベリックス 88 78 ティンバーウルブズ
グリズリーズ 107 119 マジック
ジャズ 101 86 サンズ
ブルズ 102 98 バックス
ペイサーズ 92 87 ニックス
ブレイザーズ 111 136 ウォリアーズ
セルティックス 107 100 レイカーズ