千葉ジェッツ

前半で得た大量リードを守り切る

千葉ジェッツvs大阪エヴェッサ第1戦。ギャビン・エドワーズとニック・メイヨをケガで欠き、インサイドに不安のあった千葉。それでも、連動してペイントエリアを守り、オフェンスリバウンドで上回ったことで前半を圧倒。常に2桁前後のリードを保ち、86-73で勝利した。

千葉はパスの受け手へのディナイを徹底し、簡単にチームオフェンスを遂行させない。インサイドにボールが入った場面ではダブルチームに行く素振りを見せパスを返させるなど、ペイントエリアでの失点を最小限に留めた。

ディフェンスが機能したことで、オフェンスもよくボールが回り確実に得点を積み重ねていった。開始3分、マイケル・パーカーの3ポイントシュートが決まり、12-2といきなり2桁のリードを奪った。その後、第1クォーターだけで6-0とオフェンスリバウンドで圧倒し、セカンドチャンスポイントを積み重ねていく。ジョシュ・ダンカンが内外から高確率でシュートを沈めて前半だけで17得点を挙げるなど、攻守が噛み合った千葉は48-25と大量リードを奪って前半を終えた。

大阪の天日謙作ヘッドコーチは「リバウンドでしょうね」と、誤算となった前半のパフォーマンスを振り返った。「第1クォーターの6オフェンスリバウンド、そこから始まりました。そこがキーだよとは言っていたんですけど。最初のシュートを落としていたのに、そこを一生懸命できなかったのが一番まずかった」

千葉は平均11.5オフェンスリバウンドと決して突出していない。さらに、外国籍選手が1人しかいなかったにもかかわらずオフェンスリバウンドで上回れたのは、良いオフェンスで終われているからだと大野篤史ヘッドコーチは分析した。

「一つは単発なシュートが少なかったというのが理由です。ボールと人が動いて、チームとして一つのシュートを作り上げていた中で打っているので、必然的にリバウンドにも行きやすかった。ボールに反応しやすい状況、スタンディングになっている人が少なかったのも一つの要因だと思います」

だが、後半に入ると大阪のタイトなディフェンスに面を食らい、シュートが落ち始めて反撃を受けた。ボールが回らなくなり、個での打開が増え、第3クォーターはフィールドゴールが3本しか決まらなかった。

それでも、このクォーターだけで10本のフリースローを獲得し、そのうち8本を成功させて繋ぐと、富樫勇樹の3ポイントシュートで締めて2桁のリードを保った。

その後、ターンオーバーから連続でワンマン速攻を許し9点差まで迫られた場面もあったが、その都度速攻をやり返すなどセーフティーリードを保つ。そして残り2分、完全にディフェンスを崩し、西村文男が3ポイントシュートを沈めて16点差としたところで勝負アリ。前半の大量リードを守り切った千葉が初戦を制した。

千葉ジェッツ

追撃されるも、我慢のバスケに「成長したと思っているくらい」

ダメ押しの3ポイントシュートを沈めた西村は「反省点は多かった」と前置きしながらも、「我慢強く戦えた試合」と、手応えを得た様子。

「第3クォーターはディフェンスのミスが続きました。相手の流れを断ち切っていたのはディフェンスで、もっと早めにハードにしておくべきでした。我慢の時間帯なのでやり方は難しいですが、10点差を守りながら苦しい時間帯を終えたので、成長したと思っているくらいです」

復帰4試合目にしてプレータイムが20分を超えた西村。「だから疲れたんだ……」と、少しお疲れの様子だが、タイムマネジメントは自ら行っているという。「客観的に見れているほうなので、自分が戦力になるか足を引っ張るかどうかは分かっています。疲れてくると頭が回らなくなり、バテると逆にチームに迷惑もかかるので。そこは考えながら、先週も途中で代えてくれと自分で言いました」

西村は2本しかシュートアテンプトがなかったが、フリースローも含め7得点4リバウンド2アシストと、無駄のない洗練されたプレーで勝利に貢献した。ケガ人が続出する苦しい状況ではあるが、「まだ100%ではない」と、コンディションの上積みが残されている西村の復調はチームにとって頼もしい。

2月15日のB1 8試合の結果

北海道76-77滋賀
千葉86-73大阪
横浜101-90SR渋谷
三遠64-79名古屋D
秋田76-80琉球
新潟41-69A東京
富山75-73京都
川崎85-76島根