4年目を迎えたBリーグでは輝きを放つ若手が急増、特別指定選手の活躍が『当たり前』の時代に?
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4年目を迎えたBリーグでは輝きを放つ若手が急増、特別指定選手の活躍が『当たり前』の時代に?

2020/02/13

河村勇輝

特別指定選手が主力を担うチームも

Bリーグはレギュラーシーズン60試合の約3分の2を消化し、チャンピオンシップを見据えた戦いがこれから激化していく。

4年目を迎えたBリーグにおいて、今シーズンはとりわけ特別指定選手の活躍が目覚ましい。これまでの特別指定選手はプロの世界に触れてそれを自分の所属チームに持ち帰る、言わば『インターンシップ』のような立場であることが多かった。そのため、ベンチ登録されたとしても、試合に出場する機会はあまりないのが実状だった。

ところが、その状況はここに来て完全に変わったと言える。福岡第一高校から三遠ネオフェニックスに加わった河村勇輝は高校生Bリーガーとして注目を浴びているが、今のBリーグで活躍しているのは彼だけではない。シーズン途中に加わった特別指定選手でありながら戦力としてローテーションに加わり、存在感を見せる若手を紹介する。

河村勇輝(三遠ネオフェニックス)
172cm/ポイントガード
高校バスケ界で勝ちまくった福岡第一のポイントガード。高校とプロでは技術もフィジカルも異なり、そう簡単には通用しないとの見方をデビュー戦で覆した。激しく当たるプレッシングと果敢にスティールを狙うディフェンス、高速トランジションを可能にする脚力とコートビジョン、接触を受けながらもフィニッシュに持ち込む身体のブレない軸など、福岡第一で見せていた長所を三遠でもほぼそのまま発揮している。現役高校生として初のB1出場、3試合目からは先発にも据えられ、ここまで7試合でプレー。平均24.6分の出場で14.7得点、2.4リバウンド、2.7アシスト、1.1スティールを記録。3.6ターンオーバーとミスも多いが、超高校級のプレーを連日披露している。キャパの大きい浜松アリーナが完売、滋賀のホームゲームも完売となったことは『河村効果』の大きさを示している。もっとも、ここまで3勝34敗とB1最下位のチームが勝てないことに変わりはない。これまで勝ち続けてきた河村も三遠に来てから7連敗。どれだけスタッツを残しても「勝たなければ意味がない」と語る河村は、チームメートの誰よりも鬼気迫る形相となっている。

増田啓介(川崎ブレイブサンダース)
194cm/スモールフォワード
筑波大を優勝へと導き、昨シーズンに続いて特別指定選手として川崎に入団。今シーズンはここまで11試合に出場し平均8.4分間、2.3得点を記録。好調な川崎において突出した数字を残しているわけではないが、何よりもリーグNo.1の勝率を誇るチームでプレータイムを得ていることに価値がある。ただ、欲を言えばオフェンス面でもう少し得点に絡む積極性が見たいところだ。

牧隼利(琉球ゴールデンキングス)
188cm/シューティングガード
優勝を果たしたインカレではMVPを獲得し、筑波大から琉球へ入団。14試合に出場し平均14.6分、3.1得点を記録。勝負どころで決める3ポイントシュートや、フィジカル負けしないディフェンスが持ち味。直近6試合では先発も任されプレータイムを伸ばしており、チームになくてはならない存在へと昇華。

西田優大(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
190cm/シューティングガード
東海大のエースがB1に挑戦。12試合に出場し平均11.5分、4.5得点、1.4リバウンドを記録。得意の3ポイントシュートの確率が28.6%と本調子ではないが、試投数が平均2.3本のと積極的にシュートを放つ強心臓ぶりがうかがえる。日本代表合宿に参加するなど『プロのバスケ』経験の賜物か。

盛實海翔

チームの勝敗を左右する存在に

盛實海翔(サンロッカーズ渋谷)
186cm/シューティングガード
14試合に出場し平均16.9分、6.5得点、2.1アシストを記録。昨シーズンもSR渋谷に特別指定選手として入団し、プロと遜色ないプレーを披露。伊佐勉ヘッドコーチは昨シーズンの時点で盛實に絶対的な信頼を寄せ、彼が大学に戻ったらローテーションに困ると言っていたほど。タイムシェアを徹底するSR渋谷においてこれだけのプレータイムを得られているように、、自らリズムを作り出して得点もアシストもできるバリエーション豊富なオフェンス能力は一際目立つ。ステップバック3ポイントシュートやキラーパスなど『魅せるプレー』も健在。

赤穂雷太(横浜ビー・コルセアーズ)
196cm/シューティングガード
元女子日本代表の赤穂さくらが姉、現代表の赤穂ひまわりは双子の姉というバスケ界のサラブレッド。デビュー戦ではチームを勝利に導くスティールを見せた。ここまで5試合に出場、平均16.2分、4.8得点を記録。高校時代から突出していたアスレティック能力はプロでも通用しており、特にディフェンス面での貢献度が高い。

多田武史(秋田ノーザンハピネッツ)
186cm/シューティングガード
9試合に出場し平均9.8分、4.6得点を記録。初の先発出場となった2月9日の大阪エヴェッサ戦では3本の3ポイントシュートを沈めて勝利に大きく貢献し、12日の横浜ビー・コルセアーズ戦では2桁得点を記録。強度の高いディフェンスを前面に押し出す一方で日本人選手の得点力に課題のある秋田にとって、思い切りの良いアタックが良いアクセントになっている。

寺嶋良

特別指定ではなくプロ契約の寺嶋

寺嶋良(京都ハンナリーズ)
179cm/ポイントガード
洛南出身の寺嶋が東海大を経て京都に戻って来た。特別指定ではなくプロ契約での入団。ジュリアン・マブンガがパワーフォワードながら実質的にメインのハンドラーを務める京都において、テンポ良くボールを運んでマブンガの負担を減らし、気分良くプレーさせることは非常に重要。寺嶋は自分が中心になるのではなく、ほどよくマブンガに任せ、あとは周囲を引き立たせてチームを上手く回す『大人のプレーメーク』を披露。試合を重ねるごとにプレータイムを伸ばし(21.7分)、ここ4試合は先発を任されている。得点も7.2とスタッツもきっちり残している。

テーブス海(宇都宮ブレックス)
188cm/ポイントガード
ノースカロライナ大ウィルミントン校バスケットボール部を退部し、Bリーグに参戦。昨シーズンに平均7.8アシストを記録した非凡なアシスト能力はB1の舞台でも十分に発揮できており、9試合に出場して平均11.6分、6.4得点、2.3アシストを記録。途中加入の選手は実績豊富なベテランであってもアジャストに苦戦する宇都宮のディフェンスシステムに慣れれば、プレータイムはさらに伸びるはず。

中村浩陸(大阪エヴェッサ)
176cm/ポイントガード
大東文化大のキャプテンは即戦力として大阪に加わった。加入早々からローテーションに入り、17試合に出場し平均20.8分、6.5得点、2.9アシスト、1.2スティールを記録。堅実なプレーメークと積極的なドライブが持ち味。天日謙作ヘッドコーチは緩急のメリハリがあるゲームメークを気に入っている様子。ポイントガードの1番手である伊藤達哉に続き合田怜もケガで離脱したチームにおいて序列が上がっている。大阪のチャンピオンシップ進出を左右するキーマンになりそうだ。

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