アンドレ・イグダーラ

「試合から遠ざかると、バスケットボールへの感謝の気持ちが分かる」

グリズリーズからヒートにトレードされたアンドレ・イグダーラが、新天地でのデビューを果たした。

2月9日に敵地で行われたトレイルブレイザーズ戦に出場したイグダーラは、ベンチから22分45秒プレーし、2得点6リバウンド3アシスト1スティール1ブロックを記録。チームは109-115で敗れたものの、昨年のNBAファイナル以来の実戦に本人は「良い感じだった」と、手応えを語った。

「現状を知りたかった。昨年のファイナルからピックアップゲームすらやっていなかったからね。どのくらいスタミナがもつか試してみた。全体的に上々だったよ」

ヘッドコーチのエリック・スポールストラは、当初イグダーラのプレータイムを15分程度に考えていたようだが、動きの良さに感心し、約23分プレーさせた。

イグダーラは、昨年のオフにウォリアーズからグリズリーズにトレードされて以降、チームとは別行動を取っていた。しかし、ボクシングやピラティスなどハードなトレーニングを続けて、即NBAの試合に出られる準備を整えていた。

「長期休暇を取っていたみたいだ」と、久々の実戦後に語ったイグダーラは、休んだことでプレーできる喜びをあらためて知ったという。

「試合から遠ざかると、バスケットボールへの感謝の気持ちが分かる。しばらくぶりにコートに出ると、全ポゼッション、あらゆるチャンスに興奮する。爪痕を残そうと思ってやったよ」

とはいえ、大ベテランの彼が浮き足立つことはない。イグダーラは「感情が高揚することもない。単なる1試合」とコメントし、こう続けた。

「このチームにとって大事なのは勝利。ケガ人が多くて、今回の遠征はタフ。新戦力は加わったけれどね。自分云々の話よりも、チームの勝利の方が大事。そういう意識を持って今日の試合に臨んだ」

ヒートは次戦で、イグダーラの古巣ウォリアーズと対戦する。元チームメート、ウォリアーズファンとも久々の再会となるが、試合が始まればイグダーラは淡々と自分の仕事をこなすに違いない。