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カリーは客席にマウスピースを投げつけ、カーは審判を批判

キャバリアーズとのNBAファイナル第6戦で客席にマウスピースを投げつけたウォリアーズのステファン・カリーと、試合後の会見で審判を批判したヘッドコーチのスティーブ・カーに、それぞれ2万5000ドル(約260万円)の罰金処分が科された。

カリーは、クイックン・ローンズ・アリーナで行なわれた同試合の第4クォーター残り4分22秒、6回目のファウルをコールされた際に激高し、マウスピースを客席に向かって投げつけた。マウスピースは最前列で観戦していた男性ファンに当たったが、カリーがすぐに謝罪したため、その場は収まった。

カリーは試合後の会見で、この行為について、「以前もマウスピースを投げたことがあって、いつもならスコアラーの席に向かって投げる。目標を見誤ってしまった」と、語った。

カーも会見でカリーを擁護したが、その言葉は次第にエスカレート。審判の判定を不服として「怒って当然だ」という言葉でエースを正当化した。

「カリーに対する6つのファウルのうち、3つはミスジャッジだ。シーズンMVPに繰り返しファウルをコールし、ファウルアウトとするような行為には同意できない」

最悪の場合、カリーには第7戦で出場停止処分が科される可能性もあると見られていただけに、ウォリアーズとしては、罰金処分で済んでホッとしていることだろう。

歴史的な名勝負になりそうな第7戦、リーグを代表する選手が出場停止では、さすがに興醒めしてしまう。カーの発言は、一見すると過剰とも取れるが、就任1年目でチームを優勝に導いた名将だけに、ホーム開催となる第7戦での判定を考え、審判団にマインドゲームを仕掛けたのかもしれない。

審判の判定も、優勝チームを決める上で一つのポイントになる。泣いても笑っても、あと1試合で勝者が決まる。

第5戦終了後にキャブス側が仕掛けたのと同じく、スティーブ・カーの判定批判もマインドゲームかもしれない。