延長戦に持ち込むロング3ポイントシュートを成功
1月29日、インディアナポリスで行われたブルズ戦で、ペイサーズのエース、ビクター・オラディポが復帰した。
昨年の1月に右足大腿四頭筋腱断裂という重傷を負ったオラディポは、復帰戦となったこの試合でベンチから20分57秒間プレーし、9得点2リバウンド4アシストを記録。3ポイントシュートは7本中1本のみの成功だったが、試合を左右する重要な場面で決めてみせた。
ペイサーズが3点ビハインド(97-100)で迎えた第4クォーター残り10.3秒、プレーを託されたオラディポは、3ポイントラインの手前からシュートを放った。これが決まるや会場が熱狂に包まれ、試合は延長戦に突入。エースの一撃で完全に勢いに乗ったペイサーズはオーバータイムを15-6で制し、115-106で勝利した。
試合後インタビューを受けたオラディポは、復帰戦を「本当に素晴らしかった。言葉では上手く言い表せない。ここまで辛い1年だった。神様のご加護のおかげ。自分は、最高の家族とチームメートに恵まれている」と、はじめは淡々と質問に答えていたが、途中から目を潤ませ、先日ヘリコプターの墜落事故により急死したコービー・ブライアントへの思いを涙ながらに語った。
「(オーバータイムに持ち込んだ3ポイントシュートを打った時の心境は)分からない、ただ打っただけだから。マンバ・メンタリティだよ。マンバ・メンタリティ。コービー、ジジ(次女のジアンナ)、彼らの他にあのヘリコプターに乗っていた人たちに捧げる」
「この1年は辛かった。でも、辛い時期がずっと続くわけじゃない。それに負けない人間が打ち勝てるんだ。家族、友人、チームメート、今日という舞台に感謝している」
NBA全体がコービーの訃報によるショックから立ち直れていない中で、オラディポは復帰戦でチームを勝利に導く活躍だった。終盤のロング3ポイントシュートは、まさしくコービーの「マンバ・メンタリティ」を体現するプレーだった。
like he never missed a beat ?@VicOladipo returned with 9 points, 4 dimes, and the game-tying three to send it to OT ?#Ready4Action pic.twitter.com/wqW1A5FXhw
— Indiana Pacers (@Pacers) January 30, 2020