デビン・ブッカー

スティールからの逆転3ポイントシュート

サンズとマジックの一戦は、最後に劇的な展開が待っていた。

立ち上がりこそデビン・ブッカーがオフェンスを引っ張るサンズがリードしたものの抜け出すことができず、時間が経過するごとに両チームともオフェンスよりもディフェンスが目立つ展開に。第4クォーターになって巧みにギャップを突くエバン・フォーニエを中心とするマジックの攻めが上回る。マーケル・フルツのパスを受けたニコラ・ブーチェビッチが3ポイントシュートを沈め、残り1分でマジックが94-90と抜け出した。

しかし、ここで奮い立ったのがブッカーだ。ディアンドレ・エイトンのスクリーンを使って一瞬のチャンスを逃さず3ポイントシュートを決め返すと、次のポゼッションで攻めきれなかったフルツが後ろに戻したボールを狙ってスティールに成功。そのまま攻め上がってプルアップのスリーを決め、20秒足らずの間に6得点を奪って試合を引っくり返した。

その後のファウルゲームを乗り切ったサンズが98-94で勝利。15勝23敗とまだ勝率5割は遠いが、プレーオフ圏内となる西の8位までは2ゲーム差で、まだまだ可能性は残している。

勝負どころでエースの働きを見せたブッカーは24得点5アシストを記録。勝利の決定打となった連続3ポイントシュートの場面は「点差を考えるとすぐに1本決めたかった。1本決めて良い流れに乗って、スティールから2本目に持っていけた。スティールした瞬間に、これはオープンで打てると感じたよ」と充実した表情で語る。

「決めるという気持ちが大事なんだ」。そう語るブッカーがいる限り、サンズにはまだまだ上に行けそうだ。