福岡第一が王者の貫禄を見せ完勝
ウインターカップ3日目。昨年王者の福岡第一(福岡)が北陸学院(石川)と対戦した。
立ち上がりは北陸学院の勢いが目立つ。スクリーンを巧みに使うことでビッグマンのところでミスマッチを作り、3ポイントシュートを積極的に狙っていく。北陸学院のエースでU18日本代表の元田大陽は、外角シュートとドライブを巧みに使い分け福岡第一のディフェンスを翻弄。得点を取り合う展開の中でも、3ポイントシュート10本中5本を成功させた北陸学院が、23-22とリードして第1クォーターを終える。
しかし、第2クォーターになると福岡第一がリバウンドをきっかけに勢いに乗る。ディフェンスリバウンドからの速攻で得点を重ね、北陸学院が少しでも緩いパスを出せば、すかさずスティールして確実に得点へと繋げる。第2クォーターだけで28-9と圧倒し、前半を51-32で終える。
後半になっても福岡第一のペースは乱れない。ディフェンスではボールマンに激しいプレッシャーをかけてターンオーバーを誘発する。体力的にも精神的にも北陸学院を疲れさせ、最後まで主導権を渡すことなく勝利した。
「お互いに楽しく試合ができたので良かったです」
完敗を喫した北陸学院の元田は「第1クォーターは手応えがあって、ブレイクのチームである福岡第一に出されないようにしていましたが、リバウンドからのブレイクを多く出されてしまいました」と、分かっていても止められない福岡第一の威力を語る。
ただ、個人としては16得点10リバウンドを記録。「福岡第一に挑む準備はしてきたので、前半では競ることができて、自分たちとしては良かったと思います」という。
高校最後の試合はU18日本代表との河村勇輝と戦うことになった。「お互いに楽しく試合ができたので良かったです」と、目標のベスト4には届かなかったが晴れやかな表情で大会を去った。
北陸学院は初戦の相手としては非常に厄介なチームだが、さほど苦戦することなく完勝。優勝候補筆頭の実力を初戦から遺憾なく発揮した福岡第一は、明日は九州学院(熊本)と戦う。