序盤は苦しむも、激しい守備から一方的な展開に
北陸学院(石川)はウインターカップ初戦でつくば秀英(茨城)と対戦。立ち上がりは固さが見られ、ボールに激しく行く意欲は見られるもののシュートの精度を欠いて得点が伸びず、第1クォーターを終えて13-15とビハインドを背負う展開に。北陸学院の濱屋史篤コーチは「入りは固くて、本来入るシュートが入りませんでした。ビハインドになってもタイムアウトを取って切るから思い切ってやっていけ、とは言ったんですが」と初戦の難しさを語る。
しかし、スタメンの5人に固執せずにベンチメンバーもフル活用する北陸学院の戦い方がチームを救う。セカンドユニットが思い切りの良いプレーで流れを呼び込んで追い付くと、そのまま流れに乗って引き離す。フリースローが続いて逆転に成功して、つくば秀英が揺らいだところでオールコートプレスを仕掛けてターンオーバーを連発させた。そこからセットオフェンスで狙い通りの3ポイントシュートの形を作っては決めて、リードを広げていく。
元田大陽の3ポイントシュートで31-26として前半を締めた北陸学院は、第3クォーターを攻守に圧倒して30-7のビッグクォーターとして勝利を決定付けた。第4クォーターはプレータイムの少ない選手に任せつつも、72-59で勝利している。
入りの固さは課題かもしれないが、これは初戦だけの課題だろう。濱屋コーチは「バックアップがサポートしてくれた点はチームとしては良かったです」と収穫に目を向ける。
「やるだけじゃなくてアップセットを狙う」
無事に1回戦突破。次に待っているのは前年王者の福岡第一だが、北陸学院としては臆さずに立ち向かう。「ようやく福岡第一とやれる。ウチはやるだけじゃなくてアップセットを狙っています。ウチらしいスタイルで、普通にやって勝てる相手ではないと選手も我々も思っているので、10回に1回のゲームをここで出すための準備をしてきたつもりです」
北陸学院らしいバスケとは、守って走る、そして相手のやりたいことをやらせないバスケ。2013年創部ながら、ウインターカップ出場はすでに5回目。出るだけではなく、何度もアップセットを見せて高校バスケファンを驚かせてきた。
「Challenge and Hard Work!!」をモットーとするチームは、自分たちのスタイルで絶対的な優勝候補である福岡第一を乗り越えようとしている。「今回も皆さんを驚かせるだけの準備をしてきました。まあ見ていてください」。その北陸学院と福岡第一の試合は大会3日目、25日(水)12時20分から行われる。