レブロン・ジェームズ

9年前のキャブズ戦は「不気味だった」

今年のオフにペリカンズからレイカーズにトレードされたアンソニー・デイビスが、11月27日にニューオーリンズに凱旋する。

昨シーズンのトレードデッドライン直前になってペリカンズに移籍希望を伝えたデイビスは、ファンの理解を得られなかった。トレードリクエスト騒動後、ケガから復帰したデイビスを待っていたのは、プロ1年目から7年目まで大歓声をくれたファンからのブーイングだった。

「驚いたけれど、これも人生」と割り切ったデイビスだが、レイカーズの選手としてニューオーリンズに戻ることを意識していないわけがない。元フランチャイズプレーヤー、そして同じドラフト全体1位指名選手として、彼の心情を誰よりも理解できる存在こそ現在のチームメート、レブロン・ジェームズだ。

2003年のドラフト全体1位でキャバリアーズから指名されたレブロンは、デイビスと同じく7年間キャブズに所属し、フリーエージェントの資格を得た2010にヒートへの移籍を決意。テレビ番組で移籍を発表後、クリーブランドではレブロンのジャージーに火を点け暴徒化するファンも現れた。

警備員が増員されるなど厳戒態勢の中で行なわれた2010-11シーズンの敵地でのキャブズ戦を経験したレブロンは、当時を振り返りつつ、デイビスが経験するであろうシチュエーションについて語った。

「当時は不思議な感覚で、不気味だったね。僕と彼の状況は違うけれど、一つの球団に7年在籍して、フランチャイズプレーヤーになって、それまでに一度も到達したことがない場所に球団を導いた、という観点では似ている」

そしてレブロンは、「自分たちの役目は試合が始まって、彼が快適にプレーできるようにすること」と、デイビスへのサポートを約束した。

9年前はドウェイン・ウェイドとクリス・ボッシュらがレブロンを支えたように、今回は彼とレイカーズのチームメートがデイビスを後方から支援する。