デリック・ローズ

グリフィン不在も、ドラモンドが32得点23リバウンド

ピストンズの新シーズン開幕戦は敵地でのペイサーズ戦。ほとんどの時間で2ポゼッション差以内の大接戦となったが、終盤にピストンズが3ポイントシュート攻勢で突き放して勝利した。

ピストンズは看板選手のブレイク・グリフィンが直前になってハムストリングと膝の痛みを訴えて少なくとも10月はプレーしないことに。それでもアンドレ・ドラモンドが32得点23リバウンドの活躍でゴール下を支配。そしてベンチスタートながら27分出場のデリック・ローズがキレのあるドライブから得点を連発した。

ラスト残り5分半、99-101とわずかにビハインドの場面からローズが魅せる。自らが仕掛けてオープンになった味方を見逃さずパスを送り、3ポイントシュートを2本連続でアシスト。続いてもゴール下までドライブで侵入して右コーナーでのオープンシュートを打たせる。

守備の戻りが早いペイサーズに対し、速攻からのイージーなチャンスは一度も作れなかったが、ドラモンドとのピック&ロールからのローズのアタックを第一に警戒した結果、アウトサイドまではカバーできない。ローズは常に自ら得点を狙う姿勢を保ちながらも、チームメートがフリーになる瞬間を見逃さずにボールを動かし続けた。

結果、この4分間で14-2のラン。3ポイントシュート4本、ドラモンドのゴール下1本と5本のフィールドゴールすべてをローズがアシストし、混戦に決着を付けた。

膝の大ケガでキャリアの危機に瀕したローズだが、昨シーズンはティンバーウルブズで平均27分出場、18得点と復活。新たに契約したピストンズでのデビュー戦で大仕事を果たした。開幕を前に、ローズは自身のプレースタイルの変化についてこう語っている。「僕はより冷静になり、効率の良いプレーをするようになった。今思えば、以前のスタイルは無茶だったね。僕は楽しかったし、見ている人もそうだっただろうけど、その無茶なプレーがケガに繋がったんだ」

ペイサーズを突き放した終盤の4分間、あまりに警戒されていたためにローズのシュートは1本も決まらなかった。それでも自らに注意を引き付けてのアシストを連発することでクラッチタイムに違いを見せたプレーは、まさに『新しいローズ』の姿と言える。