急造チームで大会に挑んだU23女子日本代表
先週末に開催された3×3ウーマンシリーズの東京大会。中国が直前に参加を辞退したことを受けて、U23女子日本代表が急遽出場することとなった。メンバーは東藤なな子、関ななみ 、尾崎早弥子、山本麻衣。山本以外は国際大会の経験がない急造チームだったが、予選グループではルーマニア、モンゴルを撃破し、1位で決勝トーナメントに進出。トーナメントでは準決勝でオランダに敗れたが17-19の惜敗だった。
U23代表は、前回出場した中国の雄安大会において中国代表を撃破して優勝。準決勝で中国に敗れたA代表を上回る成績を残したことは記憶に新しい。今回の東京大会と両方に出場した山本は、U23の絶対的なエースとなっている。
山本に今大会も振り返ってもらうと、リーダーシップを意識したと言う。「自分以外は国際大会が初めての選手でした。プレーもそうですけど、プレー以外でも自分が引っ張っていかなければいけないと思いました」
急造チームということで、「まずは自分の持ち味を一人ひとり発揮しようと話していました」という姿勢で臨んだ。その中で、試合を重ねるごとに連携面での手応えを深めていったが、準決勝であと一歩届かず。
その敗因を山本はこう語る。「自分たちが最初から仕掛けたトラップに途中から対応される。そして2ポイントシュートを打ってくるなど、試合の中でアジャストされてしまった部分もあり、相手の方が上でした」
また、自身のパフォーマンスについては、「1日目にシュートが入っていたので相手がアジャストしてくるのは分かっていました。そんな中で準決勝では、ドライブは効きましたが2ポイントシュートが欲しい時に決めきれなかったと思います」と、ここぞの場面で長距離を炸裂できたなかったことを悔やんだ。
「自覚をもって戦わないといけない」
3×3の国別ランキングは、A代表の成績だけではなく男女、U23、U18とすべてのカテゴリーの合計ポイントによって算出される。だからこそ、山本はアンダーカテゴリーのチームでも結果を求めていくことの大切さを強調する。
「A代表だけが勝っていても日本のランキングは上がりません。アンダーとか関係なく、チームジャパンとして2020年に向けて勝つことが求められます。そこはしっかり自覚をもって戦わないといけないです」
ここ最近の好成績により、山本は9月23日時点のFIBA 3×3の個人ランキングにおいてU23では世界6位、女子全体でも23位で、篠崎澪の27位を上回り日本人選手のトップとなっている。ちなみに10月2日から6日にかけて、中国の蘭州でU23ワールドカップが開催される。Wリーグ開幕と時期が重なっており参加が簡単ではないことは分かるが、それでも各国のA代表との戦いで腕を磨いた山本が出場したら、どんなプレーを見せてくれるのか期待せずにはいられない。