制空権を支配したスペインが先行
バスケワールドカップは最終日を迎え、スペインとアルゼンチンによる決勝戦が行われた。
最初にペースをつかんだのはスペイン。リッキー・ルビオのミドルシュート、スティールからマルク・ガソルの3ポイントシュートとコンスタントに得点し、ウィリー・エルナンゴメスのバスケット・カウントで12-2と、最高のスタートを切った。
合わせのパスの精度を欠きそこから走られ、一時は1点差に迫られたが、オフェンスリバウンドからセカンドチャンスをモノにして、23-14とリードして第1クォーターを終える。
第2クォーター以降もスペインのペースが続く。ボールと人が動くチームバスケットが機能し、シュートセレクションに差が見られ、リードを拡大していく。
ここまで多少のタフショットも難なく沈めてきたファクンド・カンパッソに当たりがこず、ベテランらしい老獪なプレーでチームを牽引してきたルイス・スコラも沈黙し、アルゼンチンは単発の攻めが続いた。
後半に入るとマルク・ガソルが攻守で違いを見せた。ポストプレーから個で得点すれば、空いたスペースに走った味方へ決定的なアシストを送る。さらにブロックショットを見舞い、リムプロテクターとしても存在感を発揮。第3クォーター残り5分半、ルビオがガソルとのパス&ゴーから3点プレーとなるバスケット・カウントをもぎとり55-33、この試合最大のリードを奪った。
最後まで崩れず、スペインが2度目のワールドカップ制覇
それでも、アルゼンチンは勝利への執念を見せる。前線からプレッシャーをかけてボールを奪い、それを3ポイントシュートに繋げた。またディフェンスのギアを一つ上げ、よりフィジカルに守り、オフェンスのテンポを上げて、最終クォーター開始3分で12点差まで詰め寄った。
それでもスペインは崩れない。ディフェンスリバウンドを確実にモノにし、アルゼンチンの強烈なプレッシャーに屈することなくオフェンスを遂行していく。時計を進めつつ、ファウルを誘発してフリースローで得点と、追いかけるチームにとって最も嫌なオフェンスを披露した。
そして残り2分、セルヒオ・リュリが落ち着いてレイアップを沈め、再びリードを20点に乗せたところで勝負アリ。最終スコア95-75でスペインが勝利し、2006年以来となる2度目の優勝を果たした。この試合で20得点7リバウンド3アシストを記録したルビオがMVPに選出されている。
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— Basketball World Cup (@FIBAWC) 2019年9月15日