守備の課題「ディフェンスリバウンドを取りきれず、1回で守れていない」

11月7日、琉球ゴールデンキングスは宇都宮ブレックスと対戦し、タブルオーバータイムの末に76-79で競り負けた。

この試合、琉球は攻撃の要であるデイビッド・ヌワバがコンディション不良で欠場した影響もあり大きくオフェンスが停滞。だが、粘り強いディフェンスにより前半をわずか18失点で抑えてリードを奪う。後半に入ると宇都宮にアジャストされ、第4クォーター序盤に2桁ビハインドを背負う劣勢となるが、ここからジャック・クーリーのゴール下を起点に反撃し、土壇場で追いつく。しかし、オーバータイムであと一歩及ばずに惜敗した。

これで琉球は、東アジアスーパーリーグを含めて3連敗している中で、今シーズン7勝7敗となかなか貯金を作れない厳しい戦いが続いている。それでもここ数試合で課題となっていたディフェンスの緩さを修正し、苦境でも気持ちを切らさずに戦い抜けたことは収穫だった。

佐土原遼は第4クォーターとタブルオーバータイムのフル出場を含む43分27秒の出場で10得点5リバウンドを記録。攻守でハードワークを続けた佐土原は、このように試合を総括する。「チームとしてやりたいゲームプラン通りに試合は進んでいきました。3連敗している中でメンタルタフネスのところを改善しようと話をして試合に臨みました。そして10点リードを許しても巻き返してオーバータイムまで戦えたところは収穫ですが、勝って反省したい気持ちはすごくあります」

「キングスはオフェンスが良くない時にディフェンスで我慢して最後に勝ち切るカルチャーが根付いています。新加入の選手にもカルチャーが浸透してきていると思っていて、今日もオーバータイムでは決め合いになりましたけど、ディフェンスで我慢するキングスらしさは出せたと思います」

アンソニー・マクヘンリー新体制の下でアップテンポなスタイルへと変化を進めることでポゼッション数が増えているが、それを抜きにしても失点の多さは否めない。この要因を佐土原は、「流れの中でのディフェンスは、しっかりとコミュニケーションが取れていて良くなっています。ただ、ディフェンスリバウンドを取りきれず、1回で守れていないところがあります」と考えている。

「リバウンドで外国籍と帰化選手に甘えてしまっていたツケが今、少し出ている」

昨シーズンまで琉球はジャック・クーリーとアレックス・カークのツインタワーがいたが、カークは移籍し、代わりにアジア/帰化枠でガードのキーファ・ラベナが加入した。ラベナはチームが指向する走るバスケットの遂行に大きく貢献しているが、リバウンド力は低下する。

ただ、佐土原は「アレックスがいなくなったのは正直、すごく大きな部分です。アンダーサイズになった部分はありますが、KJ(ケビン・ジョーンズ)もすごく頑張ってくれていて、これを言い訳にはできないです」と語り、リバウンド改善のカギとして自身に矛先を向ける。

「昨シーズンまでリバウンドで外国籍と帰化選手に甘えてしまっていたツケが今、少し出ていると思います。ディフェンスリバウンドでジャックに頼り切らずに全員で取りに行かないといけないです。特に自分は4番ポジションで出ることも多いですし、リバウンドは自分がチームの中でも一番やっていかないといけないです」

この試合で佐土原がフル稼働した背景にはヌワバ、松脇圭志の不在も大きく影響した。だが、彼らの欠場を抜きにしても、今シーズンの佐土原は加入1年目の昨シーズンから大きく出番を増やしている。外国籍フォワードへのマークを日常的に任せられるなどより大きな役割を担い、オフェンスでもフィジカルの強さを生かしたドライブで存在感を増している。

佐土原は次のように手応えを語る。「開幕当初はケガ明けでチーム練習もほとんどできていない中でのプレーで、それで噛み合っていない部分もありました。最近は試合を重ねることで信頼関係が増していって、自分がダイブしたい時にパスを出してくれるなど、持ち味を出せる場面が増えています」

「ディフェンスのインテンシティを上げられるところは、マックに穂坂(健祐)さんと去年から一緒のコーチ陣は知っているし、お墨付きを与えてくれいます。まずはディフェンスで自分のリズムに乗ろうとすることで、オフェンスでも良い方向に繋がっています」

琉球の過密日程は続き、次戦は明日アウェーでの茨城ロボッツ戦だ。茨城には過去3シーズンに渡り中心選手として琉球に多くの勝利をもたらしたヴィック・ローがおり、佐土原がローのマークを任される可能性は高い。ここで敗れると黒星先行となる琉球にとって、茨城戦は大きな踏ん張りどころだ。そして勝利には、「ヴィックにはいろいろと助けてもらっていたので、その恩返しを含めてしっかりとやりたいです」と語る佐土原が、いかにローを抑えられるかが重要となる。