「後半、明確にリバウンドでやられてしまいました」

10月31日、千葉ジェッツはホームで富山グラウジーズと対戦。富山の破壊力あるオフェンスを止めきれずに93-100で敗れた。これで千葉Jは4勝8敗となっている。

立ち上がり、千葉Jは今シーズン初めて先発起用の富樫勇樹が第1クォーターで8得点3アシストとオフェンスを牽引。トランジションから確率良くオープンシュートを決め、このクォーターで大量34得点を挙げて先手を取る、しかし、第2クォーターに入ると逆に富山に走られて大量失点を喫し、4点ビハインドと逆転を許して前半を終える。

後半に入っても千葉Jは、富山に傾いた流れを変えることができない。特に第3クォーターだけで富山に12本ものオフェンスリバウンドを取られるなど、球際の競り合いに負けセカンドチャンスからの失点を重ねた。そしてオフェンスはこのクォーターでフィールドゴール14本中3本成功と沈黙し、11-24とビッグクォーターを作られてしまう。

富山の大黒柱ブライアン・アンゴラに積極的にダブルチームを仕掛け彼の得点をフィールドゴール13本中4本成功の17得点に抑えたが、10アシストを献上。ダブルチームに行ってパスをさばかれた後、ヘルプが遅れてイージーシュートを許すなど、最後までディフェンスを立て直すことができなかった。

千葉Jの渡邊雄太は29分24秒出場で11得点2リバウンド2アシストを記録。10月19日の東京サンロッカーズ戦の序盤に負傷退場して以来の実戦でフル稼働したが、結果には繋がらなかった。渡邊は次のように敗因を語る。「後半、明確にリバウンドでやられてしまいました。技術もありますが、リバウンドは気持ちの部分も大きいと思います。ここを改善しないと明日だけでなく、この先も勝っていけないと思います」

今シーズン、千葉Jはアドリアン・コヴァーチ新ヘッドコーチの下、これまでと大きく違う新しいスタイルへと挑戦中。渡邊は現状について「(戦術の浸透は)進んでいると思います。ただ、まだまだチームとして認識が一つになれていない部分が、試合の中でミスとして出てしまうことが多いです。そこは選手一人ひとりの意識の問題もあります」と手応えと課題を語る。

「コーチが決めたことを、選手は100%遂行しきる気持ちを持つ」

Bリーグ初年度からここまでプレーオフ皆勤賞が示すように、千葉Jはリーグ屈指の常勝チームであり、シーズン序盤とはいえここまでリーグ下位に沈むことはこれまでなかった。それだけにチームに動揺が走ってもおかしくはない。だが、渡邊は危機感を持っている上で、次のように現状を語る。

「ヘッドダウンするにはまだ時期が早すぎます。そして、こんなところであきらめてしまうようなキャリアを積んできてはいないです。もちろん僕は負けるのがすごく嫌で、負けたら当然へこみますが、焦りはないです。『やばい、もう勝てない』みたいな悪い雰囲気はチームの中にないと思っています。ただ、このままだとプレーオフにすら出られない状況は大いにあり得るので、危機感を持って、自分たちが何をしなければいけないのか考えてやっていかないといけないです」

そして、自分たちがしなければいけないことをこう続ける。「言い訳をしても仕方ないです。コーチがこれをやろうと決めたら選手はそれを100%遂行する気持ちを持ってプレーしないといけない。そこに少しでも疑問を持ったり、別の方向がいいんじゃないかと考え出すとうまく行かない。やると決めたことを100%やりきる。その意識を自分たちはしっかり持たないといけないと思います」

今の千葉Jは苦しい時期が続いている。だが、すぐに状況を好転させる魔法のレシピはなく、渡邊が言うようにコーチの決めたことを信じてやり抜くことしか、チームを改善させる方法はない。Bリーグ開幕以来の最大の危機を乗り越えるには、なによりもブレない強さが求められる。