外角の確率向上がプレーの幅を広げるきっかけに

10月21日、琉球ゴールデンキングスはホームでアルティーリ千葉に94-65と圧勝し、5勝4敗と白星を先行させた。

琉球は、試合の立ち上がりから攻守の素早い切り替えでテンポよくシュートチャンスを作り出す。3ポイントシュートを第1クォーターでいきなり10本中5本成功させて33-21と主導権を握ると、その後も長距離砲の確率は落ちず、試合を通じて27本中14本を成功(51.9%)させてA千葉を圧倒。琉球はそれだけに留まらず、堅守速攻を貫くと積極的なアタックから相手をファウルトラブルに陥らせることでフリースローも29本(24本成功)獲得し、すべてのクォーターでリードを奪う危なげない試合運びだった。

琉球の脇真大は、23分間の出場で13得点4リバウンド3アシスト2スティール1ブロックを記録。フィジカルの強さを生かしたディフェンスと、スピードに乗ったペイントアタックで攻守の両面に渡って活躍した。脇は「ディフェンスでしっかり抑えることができたので、この点差になったと思います。このプレーを継続してやっていくことが本当に大切です」と試合を振り返った。

脇はここまで9試合で平均8.0得点、フィールドゴール成功率54.9%と昨シーズンの平均4.6得点、成功率41.1%からスタッツを向上させており、この好調を支えているのが長距離砲だ。昨シーズンは3ポイントシュート成功率15.4%と低調だった結果、相手に引いて守られ、彼の持ち味であるドライブを徹底的に封じられた。それによって新人王を受賞した2年前のようなパフォーマンスを発揮できず苦しいシーズンを過ごすこととなった。

それが、昨日の試合ではコーナースリーをしっかり決めたように、ここまで試投数こそ多くないがここ5試合で9本中7本を成功させ、47.1%と見事な成績を残している。脇は好調の理由を次のように考えている。

「オープンになったら打つことは決めていて、今シーズンはよりアグレッシブに打てています。チームが今シーズン目指すバスケットは良いテンポでプレーする必要があって、しっかりと打ち切らないといけません。そのためにもメンタル面をしっかり整えてプレーすることがカギになると思います。今は決め切れることを証明できていますが、相手は引いて守ってきているのでもっと決めていかないといけないです」

戦友である黒川「テツとやるのは本当に楽しみですし、絶対に負けたくない相手」

また、今の脇は10月16日の試合で横浜ビー・コルセアーズに85-87で競り負けた苦い経験を糧に、ディフェンスファーストを徹底し、より良いリズムでプレーすることを心がけている。「横浜BC戦の後半にプレータイムが得られなかったのは、ディフェンスにしっかりフォーカスせずリズムをつかめなかったからです。チームに迷惑をかけてしまったことを本当に反省して、『ディフェンスから入ろう』という気持ちをより強く持ったことで今日は上手くできました」

攻守とも見事なプレーを披露した脇だが、A千葉には同級生の黒川虎徹という彼のモチベーションをさらに高めるライバルがいた。大学時代、脇は白鷗大、黒川は東海大の中心選手として激しくやり合う一方で、大学の代表ではチームメートとして何度も共闘した。

脇は黒川についてこう語る。「テツは対戦相手でもあり、一緒にプレーする仲でもある戦友です。テツとやるのは本当に楽しみですし、絶対に負けたくない相手で、その気持ちを今日はしっかり出せたと思います。次にA千葉と対戦する時、彼は絶対にやり返す気持ちで来るので負けないようにしたいですね。テツがアジア競技大会で活躍し、銀メダルを取ってブレイクしたのは素晴らしく、友達としてすごくうれしいことですが、今は自分のやるべきことにフォーカスして、彼と一緒に日本のバスケットを盛り上げていけるようになりたいです」

明日の対戦相手となる群馬クレインサンダーズは、10月8日のホーム開幕戦で65-76と敗れた相手で、脇自身もこの試合では精彩を欠き、わずか7分17秒のプレータイムで3得点と不完全燃焼に終わっていた。あれから2週間、今の脇は心身ともに充実しており、別人のようなプレーを見せている。群馬へのリベンジには、脇が本来のパフォーマンスを見せることが必要だ。