
10月10日(土)と11日(日)、高山西(岐阜県)は東海大学付属相模(神奈川県)と桜丘(愛知県)との連戦をいずれも落とし、「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン2 グループD」の通算成績を2勝4敗としました。
それでも、2試合いずれも終盤まで良い戦いはできました。オールラウンドなウイングで、キャプテンも務める大窪優誠選手を筆頭に各ポジションにタレントが揃っており、オフェンスにもディフェンスにも迫力と幅広さがあります。
インサイドの高さは大きな武器ですが、ローポストに単純なパスを入れるのは完全に面を取れた時だけで、そうでなければボールを動かし、角度を変えて、チームで確率の高いシュートチャンスを作り出します。東海大学付属相模も桜丘も縦に速いバスケが持ち味で、それとは対照的に左右にボールを振る高山西はスピード感をやや欠くものの、スキルと連携を組み合わせた見応えあるバスケを展開しました。
そんなオフェンスを組み立て、フロントコートのタレントを生かすのは2人のポイントガードです。本来はもう1人、2年生のガードがいるのですが、今回の遠征ではケガで不参加。先発の日置登宇有選手、2番手の荒木恒志郎選手の2人がそれぞれの持ち味を生かしながら、『高山西のバスケ』を作りました。

桜丘戦では日置選手が先発し、スピードだけでなく緩急も生かした突破で攻めの起点となります。それでも相手の勢いが上回っていたため、早々に荒木選手にバトンタッチ。荒木選手は落ち着いてパスをさばき、チームメートのボールタッチを増やすことでリズムを作り出します。荒木選手が桜丘の勢いを巧みに削ぎ取ると、第2クォーターにはコートに戻った日置選手が果敢なディフェンスからチームに流れを呼び込みます。調子を上げた日置選手が後半になって疲れを見せたところで、再び荒木選手が入ってゲームを落ち着かせました。
特色の異なる2人のポイントガードを使い分けることで『緩急』を生み出し、最後は78-84で敗れたものの桜丘と終盤までもつれる接戦を演じました。日置選手は「自分のスピードを生かしてチームに勢いを持ってくること」と、荒木選手は「日置選手と、今日はいないもう一人のガードが勢いを作ってくれるので、僕の仕事はその勢いを維持し、さらに良くして繋ぐことを意識しています」と、自分の役割を説明します。
同学年で同じポジションの2人は、高山西で一緒に過ごす時間が長くなればなるほど、仲も良くなっていったと声を揃えます。荒木選手は日置選手の成長を「入学した頃からスピードはありましたが、大事な場面でシュートを決める力がついてきました」と称え、日置選手は「バスケ部で一番勉強ができるので教えてもらったりして、一番仲が良いです」と荒木選手への信頼を語ります。

その高山西は、県のライバルである美濃加茂(岐阜県)に敗れて夏のインターハイの出場を逃しています。美濃加茂戦の前半、日置選手が頭を打ってプレーを続けられなくなったのが痛手でした。「あれさえなければ」の思いを乗り越え、日置選手はこう言います。「悔しい思いが大きかった分、個人のスキルやフィジカルの部分をイチから見直しました。今は自分のやってきたことに自信を持ってコートに立てるようになりました」
その美濃加茂戦で日置選手のアクシデントを受けて奮闘したのが荒木選手です。「繋ぐ役割のつもりだったから驚きましたが、落ち着いて自分のプレーが出せたのは自信になりました。ただ、勝つためには僕もリバウンドを取らなきゃと感じました。相手のビッグマンは留学生を見ているので、自分が飛び込めばもっとリバウンドが取れます。夏からずっと、その意識を持ってプレーしています」
接戦を勝ちきれない現状に対して、ポイントガードの彼らは人一倍責任を感じています。日置選手は「目の前のプレーに集中する意識、一人ひとりが勝つ意思を持つこと。それを自分が引っ張りたいです」と言い、荒木選手は「接戦でミスが出た時こそ熱くならず、その場を上手く収めるのもガードの仕事なので、ミスを一度で終わらせる声掛けをしたいです」と、それぞれのスタイルでチームを引っ張ろうとしています。
日置選手は「好不調の波が激しいところがありますが、一番上に行った時には本当に大きな力を出せます。大事な試合の大事な場面でその力を出せるように、毎日の練習から気持ちを入れて雰囲気を上げていきます」と語ります。一方が引っ張り、もう一方が支える。強固な信頼関係で結ばれた2人は、そうやって高山西が秘めるポテンシャルを最大限に引き出すつもりです。
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