ケンバ・ウォーカー

連勝記録は途切れるも「それが役に立っている」

バスケワールドカップ3連覇に向けて好スタートを切ったチームUSA。世界最強チームに相応しい形で初戦のチェコに勝利したが、彼らに慢心はない。

大会前のエキシビションゲームではオーストラリアに敗れ、2006年のバスケットボール世界選手権(ワールドカップの前身)準決勝以降から続いた代表の連勝も78で止まった。だが、チェコ戦で13得点を記録したケンバ・ウォーカーは「オーストラリア戦の映像を見直して、何が悪かったのかが分かった。それが役に立っている」と、チェコ戦後に語った。

「もちろん、試合に負けることで何かを得たいなんて思っていないけれど、役に立ったことは間違いない。勉強させてもらった。その後のカナダ戦では、試合開始から良いプレーができたしね。カナダ戦でのようなプレーをしないといけない。ディフェンスで相手にプレッシャーをかけて、トランジションから点を決める。そういうチームになろうとしている」

アメリカは、チェコ戦で26本中10本の3ポイントシュートを成功させた。エキシビションゲームではなかなか成功率が伸びなかったものの、ウォーカーは復調の理由として「アジャスト」というワードを選んだ。

「(NBAとは)異なるからね。(3ポイントシュート)ラインもリーグと比べるとゴールに近い位置に設定されている。僕たちは、より遠目から打つことに慣れてしまっている。それに、今もリズムをつかもうと思って努力している最中。リズムは大分改善されたけれどね。これからもシュートを決め続けられるようにトライする。国際大会ではどういうシュートを打つべきか理解を深めないといけない。僕たちにとっては、普段の環境とは大分違うんだ。とにかくアジャストすることが大事。試合を重ねるごとに、どんどん対応できると思っている」

今後1次ラウンドで対戦するトルコ、日本だけに限らず、打倒アメリカはどの国にとっても大きな目標になっている。これからもターゲットにされることを理解しているウォーカーは「どのチームと対戦しても、厳しい試合になる」と、覚悟している。その一方で「落ち着いて、タフにプレーして、その時の状況に対応できれば大丈夫」ともコメントした。

チームケミストリーも徐々に形になってきているアメリカが、9月3日のトルコ戦でも格の違いを見せつけられるかどうかに注目したい。