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イグダーラとリビングストンは残留、ニック・ヤングを獲得

今オフのウォリアーズが抱えていた最大の問題は、昨シーズンの優勝チーム全員をチームに残せるかどうかだった。

フリーエージェントとなったステフィン・カリー、ケビン・デュラント、アンドレ・イグダーラ、ショーン・リビングストン全員と契約すれば総年俸が来シーズンのサラリーキャップ額を超えてしまうと予想された中、まずカリーがNBA史上最高額の5年2億100万ドル(約225億円)で合意。次はデュラントがマックス契約を結ぶ番だったが、デュラントはチーム編成へのマイナスを避けるため、自らの年俸を削った。単年3400万ドル(約39億円)までの契約を結ぶことができたのだが、2年5300万ドル(約59億円)でサインしたのだ。

このデュラントの『男気』により、ウォリアーズはイグダーラ、そしてリビングストンとも3年契約の合意を取り付けられた。チーム、そして勝利を優先するデュラントの行動を、ボブ・マイヤーズGMが称賛している。

マイヤーズは『AP通信』に、「彼の行動がなかったら、間違いなくロスターは変わっていただろう。しかも、今のロスターほど強力なものにはできなかった」と語った。

「彼は自らの意思で減額を受け入れた。そのインパクトは大きいし、私も感心させられた。彼は今後数年間はマックス契約に相応しい選手だ。そんな選手が取る行動としては称賛に値する。彼の決断がなかったら、ロスターのレベルを維持するために他を犠牲にしないといけなかった」

貴重な戦力であるイグダーラ、リビングストンの慰留に成功したウォリアーズは、7月7日、レイカーズからフリーエージェントとなったニック・ヤングとの契約を発表。

ガードが多い点だけが気がかりだが、ヤングの得点力は大きな武器になる。

好景気を迎えているNBAでは大型契約が連発されている。そんな状況でもチームに優しい契約を優先したデュラントの行動は、今後も称賛されることだろう。