「コート上で狙われる弱い存在にはなりたくない」

現地9月17日、ペイトン・ワトソンのキャバリアーズ入団会見が行われた。コービー・アルトマン球団社長は、彼にナゲッツ時代と同じ背番号8を贈った上で、「彼がすぐチームにもたらすものに興奮しているが、まだ大きな伸びしろがある」と期待を語った。

NBAキャリア4年目の昨シーズン、ワトソンは40試合に先発して14.6得点、4.9リバウンドを記録する急成長を遂げたが、ナゲッツは2022年に1巡目30位で指名した彼を引き留められず、ワトソンの新天地はなかなか決まらなかった。フリーエージェント市場はレブロン・ジェームズの決断待ちで停滞したからだ。キャブズもレブロン復帰を狙っており、それが失敗したことで方針転換を余儀なくされ、ワトソンに目を付けた。

「不確実な状況の中で静観するしかなかったのはキツかったよ」とワトソンは制限付きフリーエージェントを振り返る。「僕のような若手は、とにかく自分がどこでプレーするかを知りたいものだ。契約内容やお金は二の次で、自分がプレーするチームのためにどんな準備をすればいいかを考えたかった。でも、僕の周囲の人たちは噂に振り回されることなく、本当の情報だけを僕に教えてくれた。だから僕は身体のケアとスキルアップに集中していられた」

「キャブズは最初に獲得が噂されたチームじゃなかったし、一番先に交渉したチームでもなかった。でも、僕への関心を示した最初の瞬間から、僕への高い評価が感じられたし、僕個人の性格やバックグラウンドも理解してくれた。一度動き出すと、熱心に、粘り強くアプローチしてくれた。それでキャブズに行くことを決めたんだ」

優勝に貢献したベテランの多いナゲッツでは出場機会の確保に苦労したが、4年間の下積みでNBAプレーヤーとしての土台をしっかり作ることができた。特にニコラ・ヨキッチと一緒にプレーしたことで「バスケIQが格段に向上し、特にボールを持っていない時の動きを学べた」とワトソンは言う。

「学生の時は自分中心のバスケをしてきた選手にとって、エゴをなくして正しいプレーに徹するのは大変な意識改革になる。ナゲッツでの僕は出場機会を得るためにそれをやってきて、大きなプラスになったと思う」

ドノバン・ミッチェルジェームズ・ハーデンがオフェンスを動かし、エバン・モーブリーとジャレット・アレンがリムを守るキャブズにおいて、ワトソンが攻守にもたらすエネルギーは大きな力となる。「もうケニー(アトキンソン)とはかなり話をしている。僕がこのチームにどう貢献できるかという考えは伝えたし、彼の意見ももらっている」

それはまず、NBAのエリートディフェンダーとしての地位を確立することだ。「その考え方はずっと昔、父に叩き込まれたものだ。父からはいつも『ディフェンスは気迫と執念、プライドの問題だ。点を取れると相手に思わせるな』と言われていた。コート上で狙われる弱い存在にはなりたくない。身体が出来上がり、横への動きの感覚をつかむことで、ディフェンスに自信を持つことができた。最後のステップは『我慢』だ。フェイクに飛び付かず、堅実に守るためのバランスを保つことだね」

ディフェンスと3ポイントシュートでチームに貢献する『3&D』が当面の役割となるが、「その言葉だけで自分を定義したくはないんだ。型にはまらず、どの試合でも勝利に影響を与えられるペイトン・ワトソンでありたい」と彼は意気込みを語った。