8月30日に行われた桜丘(愛知県)と東海大学付属相模(神奈川県)の一戦は、竹内光一選手が放ったブザービーター3Pシュートにより、桜丘が71-69で勝利しました。バックコートからの超ロング3Pシュートが決まっての逆転勝利で、敗れた相手も呆然とするしかない劇的な結末でした。

県予選の決勝で敗れてインターハイへの出場を逃した桜丘は、『個の成長』をテーマに今夏を過ごしてきました。竹内選手は3Pシュートに取り組んだと言います。東海大学付属相模との試合を通して見れば、「まだまだその成果が出ていない」と彼は言いますが、その取り組んできた姿勢こそがラストショットに繋がったのかもしれません。

一方で、チームでの取り組みが成果として現れたところもありました。チームの大黒柱でもある200cmの留学生、ジェイ ムハメド選手がファウルアウトした後の戦い方です。竹内選手は言います。「今まではジェイが抜けてしまうとヘッドダウンしてしまっていたのですが、それをチームでなくそうと練習を続けてきました。その成果が出たと思います」

第3クォーターにムハメド選手が個人4つ目のファウルを犯してベンチに下がった時には、相手の反撃を浴びました。しかし第4クォーターの残り5分半、同点の場面でムハメド選手がファウルアウトになってからは、むしろ機動力を上げて東海大学付属相模を突き放しにかかります。

この大事な場面で力を発揮したのは、水越悠太ヘッドコーチをして今年のチームの『顔』と言わしめる竹内選手でした。試合終盤でもスピードの落ちないドライブや、1対1と思わせておいて好判断からのアシストなど、彼を中心に得点を積み上げていきます。

全国の強豪との対戦では、当然ながらエースへのマークは厳しくなります。それは竹内選手も自覚しています。「マークがきつくなるのは分かっているので、味方をどうやって生かすか、ディナイされている中でもっとボールをもらえるか。そういう気持ちの部分を前面に押し出してやっていきたいです」

それでも最終盤に追い上げられ、残り1.8秒に逆転を許します。あきらめない竹内選手がパスを受けて、放り投げたシュートがリムに吸い込まれ――。その時の心境を聞くと、彼は「その直前にフリースローを外したので……。決めなければいけないと思っていました」と答えました。

実はその直前、2点リードの場面で竹内選手がフリースローを打つ機会がありましたが、ここで2本とも外し、直後に3Pシュートを決められて逆転を許しました。だから竹内選手としては劇的なブザービーターを決めてもなお、直前のフリースローを外したことを気にしていたのです。

竹内選手は1年生からベンチ入りし、コートにも立ってきました。だからこそ水越ヘッドコーチは「今の彼には『チームを勝たせるガードになりなさい』と言っています」と高い要求を課しています。

竹内選手自身は『勝たせるガード』をこうイメージしています。「やっぱり1プレー1プレーではなく、ゲームを支配するガードが一番良いガードだと思います。1試合を通して、自分がゲームを支配できるように頑張ります」

ラストショットを決めることが『勝たせるガード』ではなく、ゲームを通してチームメートはもちろん対戦相手さえもコントロールし、支配していくこと。それこそが竹内選手の考える『勝たせるガード』です。

劇的な勝利に導いてもなお、理想のガード像に向かって練習に取り組んでいく竹内選手が、「U18日清食品トップリーグ2026」を経て、どのように変わっていくのか。結果に一喜一憂せず、選手たちが成長していく過程に注目していきたいところです。

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