「今回は呼んでもらえているだけでうれしいこと」
男子日本代表は、明日の『FIBAワールドカップ2027アジア予選』Window4カタール戦のロスター12名を発表。Window初戦のサウジアラビア戦からは富樫勇樹が外れ渡邊雄太が加わった。
サウジアラビア戦は富樫に河村勇輝、齋藤拓実、佐々木隆成と4名のポイントガードがロスター入りを果たしたが、その中で最も出番が少なかったのが富樫だった。この結果だけを見れば、渡邊の復帰を受け富樫が外れるのは順当な流れだ。
ただ、富樫はBリーグ屈指のスコアリングガードとして長らく日本代表を支えてきた圧倒的な実績を誇る。国際試合での豊富な経験とリーダーシップによって、コートに立つ時間が少なくともベンチ入りを果たしてもおかしくない存在がゆえに、今回の発表には多少なりとも驚きはあった。
通常、メディアもベンチ入り12名が誰になるのかは、日本バスケットボール協会のリリースによって知る。だが、本日の練習終了後の囲み取材で「明日のカタール戦でどんな役割を担っていきたいか」というこちらの問いに、富樫は「あれ、伝わっていないですか?明日は普通に外れます」と唐突に明かした。
12名のロスターは両チームによるテクニカルミーティング後に確定するため、富樫の発言はフライングでその場にいたスタッフから「まだ正式に決まっていません」と補足が入る。その上で、真摯な取材対応をする富樫らしく、「別に決まっていることについて、わざわざ嘘をつくことはないので」と続け、首脳陣の決定に納得していると語る。
「サウジアラビア戦もローテーションから外れるのが僕ではなく、サイズ的に川島(悠翔)が入った方が良かったかもしれないです。今回、雄太が戻ってきてサイズのない4人のガード全員をメンバーに入れるメリットはほとんどないので、理解はしています」
ポイントガード4人の内、外れるのが自身であると受け入れているのは、コンディション不良もあり、昨シーズンのBリーグで納得のいくプレーができていなかったからだ。「昨シーズンはそもそも代表に呼んでもらえるような活躍ができていなかったです。そういう意味で今回、まず呼んでもらえているだけでうれしいことだと思います」
代表の座はこれまでの実績ではなく、今のパフォーマンスで選ばれるものと富樫はとらえている。そして、ベテランのリーダー枠という存在も「千葉ジェッツでその役割の大切さを感じていますが、代表はまた別かなと。少ない12名の枠なので、シンプルにコート上のプレーを評価されない限りは意味がないと思っています」と語る。
今回は12名に入れなかったが、それでも富樫の代表に対する熱い思いが変わることはない。今、彼がフォーカスしているのは、ワールドカップに向け、コートで自分が代表としてプレーするに相応しい選手であると証明することのみ。
「昨シーズンの内容があって、今の自分の評価だと思いますし、それをしっかり受け入れています。やっぱりシーズンを通してプレーの内容がすべてだと思います。そういう意味でも今シーズン、Bプレミアの1年目がすごく大事になる。そこをしっかりと考えながらプレーしないといけないです」
ここからどう巻き返し、日本代表の試合に戻ってくるのか。より楽しみになる富樫らしい発言だった。
