写真=Getty Images

バトラー大学時代に教えを受けた恩師との絆が決め手に

去就が注目されていたフリーエージェントのゴードン・ヘイワードが、セルティックスへの移籍を決断した。

『The Players' Tribune』で公開された『Thank You, Utah』というメッセージの中で、ヘイワードは「ユタで7年過ごした今、僕はボストン・セルティックスへ移籍することを決断した」と、発表。ジャズファンに対しては「ファンの皆にとって辛いことだと思う。でも、皆の存在は、自分と自分の家族にとってすべてだった」と綴った。

寄稿した文章中、ヘイワードは、バトラー大学時代の恩師であり、現在セルティックスの指揮官を務めるブラッド・スティーブンズを「最も信頼できる人」と形容し、移籍を決めた理由についても次のように説明した。

「慣れ親しんだ大学を離れてNBAドラフトにエントリーするか迷っていた時、コーチ・スティーブンズは自分を助けてくれた。自分の目の前にある選択肢を並べて、良い面も悪い面も話してくれた。必要な時間を与えてくれ、最終的にはすべて自分自身の判断になることも教えてくれた」

ヘイワードが心を引かれたのは、セルティックスの歴史、そしてMLBレッドソックス、NFLペイトリオッツも本拠地を置くボストンという街に根付く『勝利を求める姿勢』だったという。

『The Vertical』によれば、ヘイワードはセルティックスと4年1億2800万ドル(約145億円)の契約に合意。狙い通りの補強に成功したセルティックスは、来シーズンからアイザイア・トーマス、ヘイワード、アル・ホーフォードを軸に、3ポイントシュートと守備に優れるジェイ・クロウダー、昨年のドラフト全体3位指名を受けたジェイレン・ブラウン、同じく今年のドラフト全体3位指名を受けたルーキーのジェイソン・テイタムといった面子が揃い、打倒キャバリアーズの一番手として十分な戦力を整えた。

一方、生え抜きのエースを失うことになったジャズは、昨シーズン先発ポイントガードとして活躍したジョーダン・ヒルもキングスとの契約に合意したと報じられるなど、今後はルディ・ゴベール、ティンバーウルブズとのトレードで獲得したリッキー・ルビオを中心とする新チーム作りに着手しなければならない。

多くのジャズファンがヘイワードの残留を望んだものの、本人は新たな挑戦を決断した。