アジア屈指の若手フォワード、エンヒウードが初戦33得点
男子モンゴル代表は8月9日、10日に『第20回アジア競技大会』に出場する男子日本代表と強化試合を行い、1勝1敗で終えた。モンゴルのFIBAランキングは108位、アジア内で22位と低い。だが、このランキング以上の強さがあることを今回の2試合で証明した。
NCAA随一の強豪カンファレンス、SECのサウスカロライナ大で昨シーズンに主力を務めたシャラブジャムツ・エンヒウードは206cmのオールラウンダーで、初戦では33得点14リバウド7アシストの大暴れを見せた。今夏のNBAサマーリーグにも出場したエンヒウードは「次の目標はNBAの試合に出ることで、そのために毎日ハードワークをしています」と、今後についてコメント。今回の彼の活躍ぶりを見て、Bリーグのアジア枠での姿を見たいと思った人もいるだろうが、現時点では夢であるNBA選手になることだけに集中しているようだ、
エンヒウードと入れ違いでNCAAでプレーするのが、213cmの19歳、ソロンゴ・ガンエルデンだ。今秋からジャック・クーリーやジョン・ムーニーらの母校であるNCAA1部のノートルダム大に入学する。ノートルダム大以外にもインディアナ大、オハイオ州立大、イリノイ大、アリゾナ州立大などの強豪校からオファーがあったことが、彼の評価の高さを物語っている。今回の2連戦でも初戦は6得点5リバウンド2ブロック、2戦目は2得点9リバウンド4ブロックと、ゴール下の守護神として抜群の存在感を放った。
彼ら2人とともに、モンゴル代表の未来を担っているのが福井ブローウィンズのアジア枠、ヒシグバータル・オーギルだ。203cm110kgのサイズと巧みなハンドリング能力、非凡な外角シュートを武器に初戦で16得点9リバウンド、2戦目は3ポイントシュート4本成功の12得点と大きな爪痕を残した。
明徳義塾高校、京都産業大出身と日本での暮らしが長いオーギルは、囲み取材でも流暢な日本語で答えた。ちなみに2戦目にファウルアウトした際、審判に日本語で行き過ぎた抗議をしてしまったと明かしてくれた。オーギルは「昨日は勝てて、今日も勝つのが目標でした。入りは良かったですけど、第3クォーターの終盤や第4クォーターはあまり上手くできなかったです。(第4クォーターは)バスケではなく、審判の方に意識が向きながらやってしまったのが課題だと思います」と総括。連戦で疲れもあった中、第2戦の終盤には判定へのフラストレーションを溜めてしまったことを敗因に挙げた。

「福井でも中心選手になっていきたい」
いろいろな反省もあるが、母国の代表としてプレーしたことには、「モンゴルのユニフォームを着られるは自分にとって本当に誇らしいことです。だからこそ、負けたくない気持ちが湧いてきます」と、感慨深いものだったと語る。
206cmのエンヒウードがスモールフォワードを務め、203cmのオーギルと213cmのガンエルデンがビッグマンを務めるフロントコートはアジアでも屈指のサイズとスキルを備えている。この3人の中で最年長は今月末に24歳となるエンヒウードとみんな若く、モンゴル代表の未来は明るい。オーギルも「代表は徐々に強くなっていると感じます。ただ、まだまだ努力が足りていないので、もっとハードワークをしてアジアのトップに立てるように頑張りたいです」と、さらなる飛躍を誓った。
ちなみにモンゴルにおけるBリーグの注目度を聞くと、「Bリーグは『元NBA選手が来たりするんだね』と結構聞かれます。周りからは強度が高いリーグと言われています」と、高まっている様子だ。
そして今シーズンは、昨シーズンの悔しさを糧に出番を増やしたいと闘志を燃やす。「去年のプレーオフで信州(ブレイブウォリアーズ)に負けた時、プレー時間をもらえなかった(3試合で合計6分25秒)悔しさは今でも忘れていないです。代表活動が終わって福井に帰っても、チームで中心選手になっていきたいです」
これからモンゴル代表との試合がよりタフになっていくのは間違いないだろう。Bリーグでのオーギルの活躍がより楽しみになる、今回の2連戦だった。
