大会本番に向けて『バンプフィニッシュ』を磨く
『FIBA女子ワールドカップ2026』に向けた第4次強化合宿中の女子日本代表は、2日にメディアデーを実施した。弱冠20歳ながら主力として活躍が期待され、最終メンバーに選出されたらワールドカップ初出場となる田中こころは、「ワールドカップはアジアカップと同じ『一つの国際大会』という認識です。『世界大会』と思ってしまうと変な力が入りそうなので、ロス五輪に向けて経験を積み、成長するための大会だと思っています」と語り、「今のところ緊張していないし、大会に入っても緊張しないと思います」と、あくまで自然体でトレーニングを行っている。
ワールドカップ予選トーナメントでは、ハンガリー、オーストラリア、カナダといった世界基準の高さを誇るチームとも多く対戦した。ここで通用したこととして田中はプルアップの3ポイントシュートを挙げ、逆に以降の課題になったこととしては身体を当ててシュートを決め切る『バンプフィニッシュ』だと話した。
「(欧米の選手は)身体つきが本当に違うので、自分がやれると思ったタイミングで身体を当ててもビクともしない。そこはアジアとの差だなとすごく感じました。とはいえ、バンプフィニッシュをしないと絶対にシュートを簡単に打てないと今までの合宿、海外遠征を通して分かったので、この合宿でもしっかり身体を当ててシュートまでいけるように練習したいと思っています」
スキル向上のポイントはフィジカルでなく技術だと田中は言う。「正直、今からどれだけウェイトトレーニングを重ねても、海外の選手と同じくらい身体が大きくなるかといったらそうではないと思うので。当てるタイミングが良ければ、どんなに大きい相手でも動かせると思いますし、絶対に簡単にシュートに行けると思うので、当てるタイミングを意識しながらやっていきたいです」
言うまでもなく候補に残った選手たちは日本最高峰の選手たちで、ガードとして彼女たちをコントロールする田中にも様々な選択肢がある。例えばベテランセンターの髙田真希と渡嘉敷来夢は卓越したスクリーンの技術と合わせの感覚を持っており、「私が来てほしいタイミング、そこにいてほしいタイミングで常にいてくれる」、「正直、練習で合わせなくても大丈夫なんじゃないかっていうくらい息が合っている」と田中も全幅の信頼を置いている。
ピック&ロールのシチュエーションで田中とビッグマンの両方で得点が取れると分かれば、相手は的が絞りづらくなる。しかし田中は「パスファーストには絶対ならず、まずは自分がリングを狙っていけたら」とあくまで攻撃的な姿勢は崩さないつもりだ。「まずはポイントガードとしてボールをプッシュすること。自分がプッシュすることもそうですし、前にボールを飛ばすことも自分に求められているところです。そして得点源として、自分がどんどんシュートを狙っていくことは絶対に忘れてはいけない。どんな試合でも出していかなければいけないところだと感じています」
ここまでの国際大会での活躍や、WNBAドラフトで指名されたという実績により、ライバル国たちの田中への警戒はこれまで以上に高まるだろう。田中自身も「WNBAドラフトで指名していただき、その分注目されているなという感覚はある」と話すが、現状、不安はない。「ワールドカップで『あの子がWNBAに指名されたんだな』って分かるくらい、しっかりとプレーで魅せられるように頑張りたいと思います」と力強く語った。
