インサイドゲームからポゼッションゲームへの転換
7月28日、琉球ゴールデンキングスはメディアデーを実施。アンソニー・マクヘンリーアソシエイトヘッドコーチ、新加入の大浦颯太が取材対応を行った。
マクヘンリーコーチは、今シーズンのロスターについて「残留した選手、新しく来た選手が融合することで、自分たちがやりたいバスケットボールに適した完璧なメンバーが集まっていると思います」と手応えを強調する。指揮官が目指すバスケットボールとは「アップテンポなゲームです。そしてより多くのポゼッションがある試合にしたいと思っています」である。
また、マクヘンリーコーチは、今シーズンの琉球の強みを「佐土原(遼)選手、川真田(紘也)選手がいることで、どういった布陣を組めるのか楽しみです。また、キーファー(ラベナ)選手や大浦選手はポイントガードだけでなくシューティングガードもこなすことができます。(デイビッド)ヌワバ選手や脇(真大)選手も複数のポジションをプレーできます」と語る。いろいろな起用法に対応できる選手たちが揃うことで、状況に応じた多種多様なラインアップが組めると強調する。
新シーズン、これまで岸本隆一が担っていたバックコート陣の新たなリーダーとして大きな期待を寄せられているのが大浦だ。昨シーズンまで3年間、三遠ネオフェニックスの中心選手の1人として活躍。シュートレンジの広い3ポイントシュートに加え、昨シーズンは平均5.6アシストとパスをさばけるのも大きな魅力だ。
琉球にとって、展開の速いバスケはこれまでのインサイドゲーム主体のバスケとは大きな変化となる。だが、昨シーズンまで大浦が所属した三遠はリーグ屈指の高速バスケを展開しており、彼にとっては馴染み深い。
「(アップテンポなスタイルは)やりやすく感じますし、そういったバスケットボールが好きです。キングスに来る前、マック(マクヘンリーコーチ)からもそういったバスケをしたいと聞いていて、どんな選手が来るかは知らなかったですが、ガラッとメンバーが変わることは聞いていました」

「これまで試合に出ていたから、絶対に試合に出られる保証もない」
3ポイントシュートが大きな魅力の大浦だが、まずは司令塔としていかにチームメートの持ち味を引き出すかを考えている。「昨シーズン、キングスはアシスト数がリーグ全体でそれほど上位ではなかったと思います(昨シーズンの1試合平均18.6はリーグ最下位)。速いテンポでバスケをするとなれば誰か1人だけが点を取り続けるバスケットではなく、全員で攻めて全員が守る形になると思います。そういったところで、まずはアシストのところで強みを見せていきたいです」
そして、同じポイントガードであるラベナとうまく共存していくために意識することを聞くと、「彼はどちらかというと得点を取っていくタイプだと思います。その部分でも、自分はボールムーブメントだったり、テンポを上げるところで違いを出していけたらと思います」と続ける。
大浦にとって移籍はプロキャリア2度目となる。秋田ノーザンハピネッツでは主力の地位をつかみきれなかった中、三遠に加わることでブレイクを果たした。今回の移籍は三遠で確固たる評価を確立し、即戦力と大きな期待を受けて加入。状況は全く違う。
だが、大浦は「試合に出てる、出ていないで立場は変わると思います」と語る一方、新たなチームで出番を勝ち取ることに変わりはないと語る。「キングスに来て、また1からやらないといけないと思います。練習の時から競争は始まっています。これまで試合に出ていたから、絶対に試合に出られる保証もないですし、挑戦していきたいです」
マクヘンリーコーチは就任会見の時から、「自分たちはハント(狩りに行く)する立場」と何度も語り、新たなチーム、新たなスタイルで再びチャレンジャーとして臨む姿勢を強調している。大浦のマインドセットは、指揮官の求めるものと合致しており、プレースタイルだけでなくメンタル面でも新生キングスにポシティブな影響を与えてくれるだろう。
