「上を目指しながらも目の前のことにフォーカスし、着実に」
男子日本代表は現在、2026年度の第1次強化合宿を実施中。今回は若手主体のメンバーとなっており、フル代表になじみがないメンバーも参加している。
アルティーリ千葉のポイントカード黒川虎徹もその1人だ。今シーズン、黒川は自身初のB1で57試合に出場し、平均11.3得点、4.9アシスト、3ポイントシュート成功率38.2%をマーク。リーグ屈指の若手日本人ガードと誰もが認めるハイパフォーマンスを見せた。
「今シーズンはポイントガードとしてのクリエイティブ能力と得点能力が上がったと思うので、それを発揮できたらと思っています」。黒川は今回の合宿への意気込みを、このように語る。そして、この選考を勝ち抜くために大切な自身のアピールしたいところを次のように答えた。
「この合宿で、僕が一番小さい(175cm)と思います。ただ、ペイントに入る力はあると思うので、そこからキックアウトのパスを出したり、自分で得点を挙げたい。ペイントに入ってからのバリエーションが自分の持ち味です」
同時に自身が磨いていきたい部分として、チームを勝たせる能力を重要視する。「今シーズン、アルティーリはリーグ下位になってしまい、(合宿に参加している)他の選手と比べてもチームを勝たせられていないです。誰と同じチームになっても、チームを底上げして勝たせられる選手になるのが僕の目標です。そこは、他の選手としっかりコミュニケーションを取って少しずつ成長していきたいです」
この合宿は20代前半の若手が多いディベロップメントキャンプであると主に、アジア競技大会の選考を兼ねている。また、ここで首脳陣の評価を高めれば、来週から行われる『FIBAワールドカップ2027アジア予選』Window3に向けた第2次合宿へのコールアップも可能だ。
これまで黒川は、昨年の『ウィリアム・ジョーンズカップ』など大学代表や若手中心の代表でプレーしたことはあっても、フル代表の経験はない。改めて日本代表への思いを聞くと、こう語った。
「アルティーリに入る前、ヘッドコーチのアンドレ(レマニス)に『選手として何を目指しているんだ』と聞かれ、そこで『日本代表です』と言ったのが、本格的にそこを目指すきっかけになったのかと思います。こう発言することで責任も出てきて、日本代表はより明確な目標になりました」
そして、しっかりと地に足をつけながら、フル代表デビューも虎視眈々と狙っていく。「この舞台で結果を出せないと、さらに上にはいけないと思います。僕の現状を知るためにも、上を目指しながら、目の前のことにフォーカスして着実にやっていきたいです」
黒川がBリーグの舞台で残したスタッツは、Window3の代表候補選手たちとも遜色ない。持ち前の学習能力の高さで、今夏、日本代表においてどこまで序列を高めていけるのか楽しみだ。
