「『このぐらいでいいかな』と思う場面もありました」
4月12日、Wリーグファイナルの第4戦が行われ、デンソーアイリスがトヨタ自動車アンテロープスを70-51で下し、3勝1敗で初優勝に輝いた。
そして、ゲームハイの21得点を挙げ、プレーオフMVPを受賞した髙田真希は、試合後のフラッシュインタビューで過去を振り返りつつ、初優勝の喜びを嚙みしめた。
「18年続けてきて、ようやく初めて優勝しました。自分がデンソーに入ると決めた高校3年生の時、デンソーは当時入れ替え戦を戦っていました。延長戦、最後のフリースローが入って1部からスタートできましたが、もしかしたら2部からスタートしていたかもしれなかったです。何度もあきらめたくなるような場面もたくさんありましたが、その中でもやり続けたこと、継続してきたことで優勝に近づけたと思います。成功する人は、成功するまで続けた人だと思っています」
『継続は力なり』をまさに髙田は体現したが、当然ながらそれは簡単なことではない。優勝まであと1勝に迫りながら、2年連続でタイトルを逃した悔しさは想像を絶し、代表での活躍を考えれば、Wリーグでの優勝に固執しなくてもいい。実際、髙田も「オリンピックで銀メダルを獲ったりアジアで優勝したり、『このぐらいでいいかな』と思う場面もありました」と振り返る。それでも、続けられたのは一生懸命な仲間の姿を見てきたからだ。
「目標が高ければ高いほど簡単には届かない。その苦労は自分が一番分かっています。今は若い選手がたくさんいて、彼女たちが必死に練習している姿を見ると、自分も頑張らなきゃいけないというモチベーションになります。最高の仲間たちとバスケをする中で、みんなも自分と同じくらい勝ちたいという思いがあることが、言葉を交わさなくても伝わってきました。だからこそ、自分ももっと頑張らなきゃいけないと思えました。いつか必ず報われる時が来るとメダルを獲った時に感じていたので、今日こうして結果が出て良かったです」
ファイナルでの髙田は圧巻の数字を残した。ロースコアゲームが続く中、4試合平均で20.75得点を挙げ、フリースローは23本すべてを成功させている。「こういう大事な場面で消極的になってしまう経験もあったので、とにかくアグレッシブに点を取りに行く、攻めるという気持ちでいました」と、過去の経験を力に変えた。選ばれるべくしてMVPに選出されたが、チームバスケットの結果だと強調した。
「スタッツだけを見れば活躍していますが、それ以上にみんなが役割を果たしたからこそ勝てました。点差が離れていても、自分たちのバスケットをやり通すことが勝ちに繋がると言い続けていました」
獅子奮迅の活躍を見せ、チームを優勝に導いた髙田。それでも、彼女と同じくらいの熱量を持った仲間が揃ったからこそ、頂点の景色を見ることができた。大黒柱の挑戦はこれからも続く。
