ジェイレン・ブラウン

ジョーダン・ウォルシュの『ラメロ封じ』で劣勢を覆す

ホーネッツは東カンファレンス9位だが、シーズン前半と後半ではまるで別のチームで、強度の高いディフェンス、スピードとアグレッシブなオフェンスの相乗効果で上位にも負けない勢いがある。若くてケガ人も少なく、上位チームにとってはプレーオフでは当たりたくない相手だろう。

ホーネッツがプレーインを勝ち上がれば、東カンファレンス2位のセルティックスと当たる可能性が高い。現地4月7日のホーネッツ戦、セルティックスは主力を休ませて手の内を隠すこともできたが、ヘッドコーチのジョー・マズーラはそんなタイプではない。第2クォーター序盤に2桁のリードを奪われるも、ジェイレン・ブラウンを43分、長期離脱明けのジェイソン・テイタムを39分起用する采配で逆転勝利をもぎ取った。

前半は55-61と劣勢だった試合を後半にひっくり返すきっかけを作ったのは、ベンチから出たジョーダン・ウォルシュだった。ホーネッツの速いオフェンスの起点となるラメロ・ボールをフェイスガードで抑えるのが彼の役目。第3クォーター途中に投入されるとすぐさまラメロからスティールを決め、堅守速攻の流れをセルティックスに作り出すきっかけとなった。

「今シーズンのウチには勝利に貢献できる選手が14人から15人いる」と指揮官マズーラは言う。「そこで問われるのは出番がない時のマインドセットだが、ジョーダンは常に練習に励み、映像の分析も熱心に行っていた。コーチ陣もよく支えてくれた。何より彼自身の『出番がなくても成長する』という意思が、この活躍に繋がった」

『脇役』が試合の流れを変えるきっかけを作り、『主役』はそこからチームをきっちりと勝利に導いた。ブラウンは35得点、テイタムは23得点と、2人のエースがバランス良くシュートを決める戦い方をセルティックスは取り戻した。

シーズン終盤に負担の大きな試合となったが、後半フル出場で43分プレーしたブラウンは「勝つために必要なら僕はやる」と全く気に留めていない。

「プレーオフではこれぐらいプレーすることもあり得るから問題ない。そのために一年を通して身体をケアしているんだ。ここまで大きなケガもなく、コンディションを整えられている。今日の出場時間も、プレーオフに向けた調整の一環だ」

3年目のウォルシュのブレイクについては「試合を変える力があることは分かっていたよ。プレーオフでも彼の力を必要とする場面は来る。彼には常に規律を保ち、ハードワークするようアドバイスしてきた」と話す。

「今シーズンが始まる前、多くの選手が去ったこともあって、僕自身が今まで以上にリーダーシップを発揮しなければいけないと考えていた。ジョーダンのポテンシャルは分かっていたから、積極的に声を掛けて自信を植え付けてきたつもりだ。彼は期待通り、それ以上の働きを見せてくれている。今後も正しいマインドセットを持っていれば、すべては上手くいくはずだ」

一方でホーネッツにとっては、前半に61得点を奪いながら後半は41得点しか奪えない、悔しい逆転負けとなった。前半は23得点を挙げたラメロが、第3クォーター途中からウォルシュを軸とする相手の対策に封じられ、特に第4クォーターはシュートを打たせてもらえず無得点に終わったのが痛手だった。

それでも長くラメロとコンビを組むマイルズ・ブリッジズは、ラメロに責任を負わせようとはしなかった。「ラメロが波に乗っている時には、僕らは何をやっても上手くいく。彼のパスを受けてシュートを決めればいいんだからね。でも、そうではない時に僕らがもっと彼をサポートしなければいけない」