取材=三留一恵 構成=鈴木健一郎 写真提供=WOWOW

コービーのラストマッチは号泣、というか嗚咽です(笑)

昨年20周年を迎えた『Every Little Thing』のボーカリスト、持田香織さんは、実は大のNBA好き。6月5日(日本時間)、NBAファイナル第2戦のWOWOWでの生中継にゲスト出演した持田さんがインタビューに応じてくれた。同じく、この日の中継でゲストを務めた岡田優介(京都ハンナリーズ)も番組内と同じく『指南役』として同席してくれた。

──すごく単純な質問から始めますが、バスケの魅力ってどこにありますか?

持田 ポンポンとすごい勢いで点が入るし、本当にどちらが勝つか分からないゲームが多いんです。今回のファイナルを戦うウォリアーズとキャバリアーズも、この2チームはどちらが勝ってもいいレベルなので、どちらが勝つか全然分からない。今日はキャブズを応援していたんですけど、ウォリアーズが勝ったらそれはそれで「そうだよねえ」とすべて納得の感じです。個人的に応援しているのはスパーズで、スパーズとキャブズのファイナルが見たかったという気持ちはあるんですけど(笑)。

──今回のファイナルで注目している選手を挙げるとしたら?

持田 まずはステフィン・カリーです。甘いマスクで女性にも人気で(笑)。この人がNBAのスタイルというか、昔はダンクを決めて「うおお!」みたいな感じだったイメージを変えましたね。

岡田 そうですね。NBAのスタイル、主流を変えました。でも、この影響が本当に出てくるのは10年後ですよ。カリーを見て育った子供たちがNBA選手を目指すので。

持田 キャブズではやっぱりレブロン・ジェームズ。割と昔からこのスタイルですよね。肉体があって、きれいです。

岡田 はい、もう異次元のプレーヤーです。パワーがあって何でもできるのはレブロンしかいません。

持田 マイケル・ジョーダンと比べても?

岡田 違いますね。誰とも比べられない、真似できないプレーヤーです。NBAを見始めた人はこのカリーとレブロン、あとは今シーズンからウォリアーズに加入したケビン・デュラントですね。

持田 サンダーでラッセル・ウェストブルックとやっているデュラントも私は好きだったんですけどね。

──持田さんは、旦那さんのNBA好きの影響を受けたと聞いたんですが?

持田 そうですね。あとは姉の旦那さんもです。私もジョーダンとか(スコッティ)ピッペンの時代に見ていたんです。「(デニス)ロッドマンの髪がすごい!」とか盛り上がって。その後は少し間が開いてしまったんですが、最近またきっかけがあって見てみたら「面白い!」となって、見ています。

──その中で、スパーズが好きになったんですよね。

持田 はい。(ティム)ダンカンを一目で気に入ってしまって、そこからいろいろ見ています。いろんな感動があって、泣きながら見ることも多いので忙しいです(笑)。最近だとマヌ・ジノビリというスパーズの選手がいるんですけど、今年で引退みたいな感じで、お客さんたちが「マヌー、ありがとう」と声をかけている時なんてホントに……。私はジノビリと同い年なんです。この年齢まで現役を続けて、スパーズのような強豪チームで活躍し続けて。スパーズでは前の年にダンカンも引退しているんですけど、やっぱり感動しちゃいますね。昨シーズンはコービー・ブライアントも引退して、現役最後の試合で60点ぐらい取ったんですけど、もう大号泣、というか嗚咽です(笑)。こんなすごい人がいるんだ、って。選手だけじゃなくコーチも好きです。スパーズはヘッドコーチのポポビッチもすごく素敵なんです。

岡田 スパーズが好きというのは渋いですね。僕もスパーズが好きなんですけど、あそこはチームバスケで見習うべきところが本当に多いんです。ダンカン、ジノビリ、トニー・パーカーといったベテランに『スパーズDNA』があって。

解説次第で試合の見え方は変わってきますよね

──バスケットボールの戦術だったり、そういう深い部分も詳しいんですか?

持田 そういうことは全然です。試合を見て、自然と覚えていくことが多いです。見始めた頃はスパーズしか分からなかったんですが、1年見ているとかなり覚えますよ。やっぱり特徴のある選手が多くて、そこから自然と覚えられます。例えばカリーを見ていれば、『スプラッシュブラザーズ』と呼ばれる相棒のクレイ・トンプソンを覚えるとか。グリーンはいつも怒っているとか、キャラクターで覚えていきます(笑)。

岡田 よく見ていますね。今日の試合でもいっぱい怒ってました(笑)。

──Bリーグの会場に行くと女性ファンも多いですが、やはりまだ半分には満たないというか。『バスケット・カウント』も7割以上が男性なんです。

岡田 それは男性が記事を読んだり、うんちくを語るのが好きだからですよ。分析したりとか。女性は写真を見る(笑)。だからinstagramに写真をバンバンあげましょう。カッコいい写真だけを載せていれば支持されますよ。

持田 私服を載せるのはどうですか? レブロンはすごくおしゃれですよ。ダンカンはファッションに対して全然気にしないところがまた良かったりします(笑)。あと、選手はみなさん身体がきれいです。筋肉の質が良くて、バランスが良いというか。

──バスケ情報はどこから得ていますか?

持田 私はWOWOWさんで試合を見ながら覚えていくことが多いです。今日も岡田さんが解説してくださったんですが、すごく分かりやすいです。解説の話次第で試合の見え方は変わってきますよね。コアな人は自分なりの見方があると思いますが、私は解説者から情報を入れてもらうと「なるほどなあ」って。

──Bリーグも初年度のシーズンが盛り上がりましたが、NBAとの面白さの違いを教えてもらえますか?

岡田 NBA選手の方が上というか、大きさも一回りは違うので。でも日本に来る外国人選手もレベルが高いです。2人までは外国人が出るので、そこに挑戦していくのは面白いと思います。日本人は真面目なので組織プレーには向いています。勤勉なのは良さでもあり弱点でもあるんですけど。レブロンみたいに一人で行く選手がなかなかいないので。

──日本人選手でレブロンみたいなタイプの選手はいますか?

岡田 体格は違いますが宇都直輝という選手は、レブロンみたいに一人でグワーッと行きますね。イケメンで若くて、今Bリーグで売れてる選手なので、是非見てください。あとは富樫勇樹ですね。富樫はカリーのタイプです。

持田 私は開幕戦には行きました。その後も時々テレビで観戦しています。シーズンの最後はなかなか見ることができなかったんですけど……。

岡田 でも先ほど京都まで見に来ていただけると約束してくれたので、お待ちしています。あとはバスケをやってみてください。僕が審判をやるのでミュージシャンでチームを作って(笑)。

持田 そんなのあったらいいですね、やりましょうか(笑)。

──結局のところ、持田さんがそこまでバスケにハマる理由って何でしょうか?

持田 スポーツの「人間の身体ってすごい」という部分が好きなんです。身体のどこが欠けてもダメというぐらい洗練されたもので、そういう仕上げられたものの中で戦っていくことに私は惹かれます。同じ人間だけれど、あのレベルまで自分で自分を作り上げていく。それがカッコいいと思います。

超絶ドラマチック!WOWOW NBAバスケットボール
NBAファイナルは全試合生中継、豪華ゲストも続々登場!

6/8(木)  9時45分 NBAファイナル第3戦「ウォリアーズvsキャバリアーズ」
6/10(土) 9時45分 NBAファイナル第4戦「ウォリアーズvsキャバリアーズ」
6/13(火) 9時45分 NBAファイナル第5戦「キャバリアーズvsウォリアーズ」
6/16(金) 9時45分 NBAファイナル第6戦「ウォリアーズvsキャバリアーズ」
6/19(金) 9時45分 NBAファイナル第7戦「キャバリアーズvsウォリアーズ」
 

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