「自分たちの反省点として、またチームを作り直す」

東アジアスーパーリーグ(EASL)の頂点を決める『EASLファイナルズ マカオ2026』に出場したアルバルク東京は、セミファイナルで桃園パウイアン・パイロッツに76-102、3位決定戦で琉球ゴールデンキングスに76-77で敗れ、4位で大会を終えた。

桃園戦は前半のオフェンス好調を維持できず大敗。中1日で迎えた琉球戦は終盤まで互角の争いを繰り広げるが、1点リードで迎えた残り21.5秒のリスタートでブランドン・デイヴィスがボールをキープすることなく、ペイントエリアにいたセバスチャン・サイズにパスを供給。キャッチはするものの得点を狙いに行った瞬間にファンブルし、琉球のカウンターを食らい、佐土原遼に逆転のシュートを許してしまう。試合時間が少ない中、逆転を狙った小酒部泰暉の3ポイントシュートが外れ、A東京の手から3位の称号が滑り落ちた。

国内のトーナメントでは3位を決める試合をする大会は多くない。敗戦を経て戦う3位決定戦はマインドセットが重要となる。だがA東京は第1クォーターを21-9で締めて集中力の高さを発揮した。日本人で最も長くプレーし、出場していた時間帯のチーム全体の得失点差でチームトップの+8を記録した安藤周人も「みんな切り替えて前日練習も雰囲気よくやっていましたし、全然引きずることなく今日の試合には臨めたかなと思います」と振り返る。

「モチベーションを保つのは難しいところではありました。普通だったらもう日本に帰っていると思うのですが、国際大会で日本を代表している3チームがファイナル4に上がり、3位になるということは自分たちにとっても大事なことだと考えていました」

結果としては3位に届かなかったが、この経験が今後のBリーグの戦いに繋がると安藤は言う。「この先のCS(チャンピオンシップ)に向けての戦い方、その試合の締め方というのを学べる場でもあったと思うので、今日の負けをしっかりと自分たちの反省点として踏まえつつ自分たちの好材料として、またチームを作り直していかなくては、と思います」

しかし、試合直後は今回の負け方にチーム全体がショックを受けていたと安藤は明かす。だが、シュートを外したサイズを責めることはない。「別に最後のアレで負けたとかじゃなく、その前のフリースローの確率だったりだとか、その前のリバウンドだったりという一つひとつの積み重ねによって招いた結果です。今回は、たまたまセバ(セバスチャン・サイズ)がいただけで、セバのシュートが入らなかったからと、責める必要もありません。そこはチームとして、あのゲーム運びをした自分たちが悪いだけです」

そしてこう続ける。「これが起きたのが今日で良かったなと思っています。もしCSだったらもう終わってると思うので、本当に今日これをチームとして経験できたことで、またあの場面に似たシチュエーションになった時にどういったことをしたら良いのかというのは学べた機会になりました。だから本当に今日で良かったかなと思います」

チームが積み重ねていったミスの代償は、4位という結果においては大きかった。しかし、チームが最大の目標としている『Bリーグ制覇』を見据える上では必要な経験となった。

「良いものはどんどん吸収していきたいです」

そしてこの大会を通じて得られたモノはこれだけではないと語る。「Bリーグにはないガードのアタックの仕方、フィニッシュの仕方を目の当たりにできたことは自分にとっても好材料でした」。セミファイナルで対戦した桃園はエースガードのルー・チュンシャンを筆頭に力強く素早いステップから、相手ビッグマンのブロックをモノともしないドライブと多彩なフィニッシュで得点を量産していった。

「難なく打っているシュートも日本ではあまり見ない形で、フックシュートのように打ったりだとか、小さい選手が大きい選手に対してフィニッシュする技術はすごい上手だなと感じました。それは僕たち日本人のみならず、Bリーグ全員が見習わないといけない部分であると思うし、それを僕たちはマッチアップして体験することができたので、こういった良いものはどんどん吸収していきたいです」

A東京にとって今回のEASLは結果以上に多くの経験値を得ることができた。大会を良い形で締めくくることはできなかったが、安藤は決してヘッドダウンをすることなく見つめる先にはチャンピオンシップを勝ち抜く自分たちの姿が映し出されていたはずだ。

「こういうことがあるからバスケットってやっぱり面白いと思うし、こういう負け方を経験することで自分たちの成長にも繋がると思います。本当にEASLを8試合やってきて、様々な経験を得て3月末まで来てますけど、チームとしてもいろいろなことを学んだと思うし、選手としても一人ひとり学んだと思うので、CSに向けて良い勉強にはなったかなと思います」