アカツキファイブ

最大14点のビハインドもクロスゲームに

大会8日目を迎えたジョーンズカップ、日本は韓国と対戦した。

先発は安藤誓哉、安藤周人、張本天傑、橋本晃佑、シェーファー・アヴィ幸樹の5人。互いにシュートが決まらない重い立ち上がりとなるが、橋本の速攻やシェーファーのミドルシュートが決まり、日本が先行する。3ポイントシュートを決められても、すぐさま安藤周人が決め返す。ターンオーバーを7つ誘発するなど、粘り強いディフェンスを見せた日本が19-16とリードして第1クォーターを終えた。

だが、その後は3ポイントシュートを高確率で決めていく韓国のペースに。高さと機動力を併せ持つセンターがフィニッシャーとなる速攻や合わせを止められない。日本は素早いローテーションをし、スイッチも併用するディフェンスで対抗したが、韓国の5人が連動するオフェンスがその上を行き、2桁のビハインドを背負った。

その後、シェーファーがゴール下で力を見せ、渡邉飛勇やニカ・ウィリアムスがポストプレーから得点を挙げるなど、それぞれの個性を生かし食らいついていく。

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個々のアピールに繋がり、実りの多い試合に

そして、11点ビハインドで迎えた最終クォーター、韓国の3ポイントシュートが落ち始めると同時に日本の反撃が始まった。橋本が4点プレーとなる3ポイントシュートのバスケット・カウントを決め、さらに連続で3ポイントシュートを沈め流れを呼ぶと、安藤誓哉も続き点差を縮めた。

韓国も形を作って得点していくが、ニカのインサイドプレーやフリッピン・コーの速攻など、それぞれの長所を発揮し、連続得点を挙げることでプレッシャーをかける。そして残り1分には、ニカがオフェンスリバウンドからゴール下を決めて、1点差に詰め寄った。

しかし、直後のオフェンスでニカが痛恨のトラベリングを犯しポゼッションを渡すと、フリースローを1本決められ、2点ビハインドで最後のポゼッションに。ここで韓国のディフェンスを崩すことができず時計が進み、たまらず安藤誓哉がロング3ポイントシュートを放つがこれが決まらず、81-83で惜敗した。

反撃のきっかけを作った橋本がチームハイの17得点を挙げ、攻守に存在感を放ったシェーファーが14得点で続いた。センター陣の奮闘もあり、リバウンドは31-34とほぼ互角に渡り合ったが、ターンオーバーで9-17と優位に立ちながら、それを生かせなかったのが悔やまれる。また、ミスコミュニケーションからフリーで3ポイントシュートを許したり、フリースローが13本中8本の成功に留まったことも命取りになった。

それでも、若手中心のBチームで大会に臨む日本が、アジアのライバルである韓国の実質Aチームを相手に、最大14点のビハインドから接戦に持ち込んだことは評価できる。そして、それぞれの持ち味をアピールできたという意味でも、今後に繋がる試合となった。

ジョーンズカップ2019 男子日本代表チーム13名

1 コー・フリッピン(SG / 千葉ジェッツ)
3 安藤誓哉(PG / アルバルク東京)
5 テーブス海(PG / ノースカロライナ大学ウィルミントン校1年)
13 安藤周人(SG / 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
15 星野曹樹(SG / 白?大学4年)
21 橋本晃佑(SF / 宇都宮ブレックス)
25 平岩玄(PF / 東海大学4年)
28 ニカ・ウィリアムス(C / 秋田ノーザンハピネッツ)
29 中村太地(PG / 法政大学4年)
30 小川春太(SF / マサチューセッツ工科大学 進学予定)
32 シェーファー・アヴィ幸樹(C / アルバルク東京)
34 渡邉飛勇(PF / ポートランド大学2年)
88 張本天傑(SF / 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
[ヘッドコーチ]エルマン・マンドーレ